レアルも仲間入り!ユニフォームに「パソコンメーカー」ロゴを付けた6つのチーム

スペインの強豪レアル・マドリーに121年の歴史で初となる「袖スポンサー」が2日に発表され話題となった。

その歴史的な最初のスポンサーとなったのは「HP Inc.」。パソコン関連を主力とするアメリカの電機メーカーで、パソコンメーカーとも言える企業だ。

そこで、これまでサッカー界に登場した「PCメーカーがスポンサーのユニフォーム」を集めてみた。

とは言え何をもってPCメーカーと判断するのか、その定義は非常に難しところ。なので、今回はロゴマークから即座にPCを連想できる企業のチームを対象としている。

エヴァートン

エヴァートン 1993-95 Umbro ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:NEC

契約期間:1985年-1995年

イングランドサッカー界における日本企業スポンサーの代表的な存在でもあるNEC(日本電気)。

エヴァートンとは1985-86シーズンから1994-95シーズンまで契約していた。その中にはプレミアリーグの記念すべき最初のシーズン(1992-93)も含まれている。

NECは日本のPC業界をリードしてきた存在。同社の象徴とも言える「PC98シリーズ」は今や伝説のマシンだ。エヴァートンと契約した80年代中期は、大雑把に言えば欧米や日本でPCが普及し始めた時期と重なる。

QPR

クイーンズ・パーク・レンジャーズ 1994-95 Clubhouse ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:COMPAQ(コンパック)

契約期間:1994年-1996年

クイーンズ・パーク・レンジャーズは1994-95、95-96の2シーズンでアメリカのパソコン企業COMPAQと契約。胸に同社のロゴマークを付けていた。この2シーズンはプレミアリーグに所属している。

1982年に創業したCOMPAQは90年代に日本に上陸し、高機能で低価格なマシンを投入。ちょうどその時期に浦和レッズの背中スポンサーとなる。なのでCOMPAQロゴと言えばQPRよりも浦和のイメージが強いという人も多いかもしれない。

COMPAQは後にHEWLETT PACKARD(ヒューレット・パッカード/HP)に買収されるため、単独で存続した期間は短い。サッカーのユニフォームもQPRが唯一の胸ロゴだったと思われる。

インテル

インテル 2021-22 Nike ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:Lenovo(レノボ)

契約期間:2021年-2023年(※ユニフォームのみ)

イタリアの名門インテルは中国のPCメーカーLenovo(聯想集団)と契約。2021-22、22-23の2シーズンで背中下(腰部分)に同社のロゴマークを付けていた。

両者のパートナーシップが始まったのは2019年で、ユニフォームのスポンサーへ“進出”したのが2021年となる。噂された契約金は年間300万ユーロ(当時のレートで約4億円弱)ほどだったようだ。

インテルとはスポンサーロゴの契約のみにとどまらず、データ分析など技術サポートの面でもLenovoの手を借りていた。なお、現在はインテルの公式ウェブサイトに同社の名前はなく契約は終了した模様。

川崎フロンターレ

川崎フロンターレ 2021 Puma ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:FUJITSU(富士通)

契約期間:1997年-現在

Jリーグのユニフォームでパソコンメーカーのロゴマークと言えばFUJITSUだろう。本社は総合エレクトロニクスメーカーでPC専門ではないが、FUJITSUといえばPCと即座に思い浮かぶ。同社のPCと言えば「FMVシリーズ」が有名だ。

川崎FはJFL時代の1997年から一貫してFUJITSUのロゴを付け続けている。なお、アウェイはACLでは富士通のスマホ「ARROWS」ロゴを付けることもあった。

クラブの母体は富士通サッカー部。なので富士通とのパートナーシップはある意味で自然なことだが、サッカー界では異例の長期契約が続いている。

トッテナム・ホットスパー

トッテナム・ホットスパー 1995-97 Pony ホーム ユニフォーム

トッテナム・ホットスパー 2013-14 Under Armour ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:HEWLETT PACKARD(ヒューレット・パッカード/HP)

契約期間:1995年-1999年、2013年-2014年

レアル・マドリーより早くHPのロゴを付けたチームはいくつか存在するが、最も有名なのがトッテナム・ホットスパーだ。

HPとはこれまでに2度契約し、1度目は1995年から99年まで。この時は胸ロゴの表記が「HP HEWLETT PACKARD」という形となっていた。当時は新サプライヤーのPonyとともにHPが現れ、Ponyの契約満了と同時にHPロゴも胸から消えている。

そして2度目は2013年で、トッテナムのユニにHPが帰ってきたと話題になった。この時の契約は、実際には2010-11シーズンからの胸スポンサーでHPの子会社「Autonomy」が契約を1年延長し、その上でHPのロゴを付けたものだった。

なお、2013-14シーズンのカップ戦用ユニフォームには「AIA」のロゴマークを付けている。HPはプレミアリーグのみの契約だったようだ。

浦和レッズ

浦和レッズ 2003 Puma ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:HEWLETT PACKARD(ヒューレット・パッカード/HP)

契約期間:2003年

日本にもユニフォームにHPのロゴを付けたチームがある。浦和レッズはこの2003年のみ背中上にHP(正確にはHP Invent)のロゴマークを掲出した。

浦和とPCメーカーと言えば圧倒的にCOMPAQのほうが期間が長いこともあり、印象に残っているかもしれない。1995年から2002年まで8年間にわたり、背中上にCOMPAQのロゴを付けていた。

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そのCOMPAQが2002年にHPに買収されたことにより、2003年のみHPロゴが登場した形となっている。そしてこの2003年を最後に姿を消し、それ以降PCスポンサーは現れていない。

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