特別支援学校を志布志・伊崎田に新設へ 交通の利便性など評価 県改善協が県教委に提言

 鹿児島県特別支援学校等教育環境改善推進協議会は6日、新たな特別支援学校(特支)を志布志市に設置することが望ましいとする報告書を県教育委員会に提出した。候補地は伊崎田地域とみられる。県教委は今後、市などと協議しながら整備計画を検討していく。

 報告書によると、曽於地区から志布志市の2カ所が候補地として提案された。選ばれた候補地は、付近に都城志布志道路のインターチェンジがあって利便性が高く、小中学校とこども園が隣接して交流や共同学習が容易である点が評価されていることから伊崎田地区とみられる。

 推進協は、児童生徒増による牧之原特支の教室不足や長時間通学の改善策を議論。鹿児島市の県社会福祉センターで同日開いた4回目の会合で取りまとめた。

 曽於地区からは2023年5月時点で、知的障害や肢体不自由などの障害がある91人が牧之原、鹿屋の特支に通学しており、新設されれば22学級程度となる見込み。志布志市から牧之原特支への通学バス利用者のうち88.6%は乗車時間が1時間を超え、身体的・心理的負担が課題となっていた。

 報告書は、同様に長時間通学となっていた伊佐・湧水、姶良の2地区への分置案についても明記。伊佐・湧水は、候補地の学校との施設共用で制約が生じるとして、地元と協議を続ける。姶良も継続協議となった。

© 株式会社南日本新聞社