食べ物で邪気払い!?「寒邪(かんじゃ)」を払って元気に過ごす方法

「邪気」と聞くと、人に災いをおこす、神社で払わなければならないもの…といったスピリチュアル的な目に見えない世界の事を思い浮かべるかもしれません。

東洋医学では、人に不調をもたらす複数の邪気があると考えるそうです。それは、神社で払うのではなく食材で払うことができるんだとか。

今回は、寒い季節に不調をおこす「寒邪(かんじゃ)」を払う方法を、看護師・薬膳師としての知識を活かした記事を得意とするライターの薬膳ナースけいこさんに教えてもらいました。

寒邪(かんじゃ)とは何?

東洋医学では、体の外部から侵入してくる不調や病気の原因を邪気とよびます。いくつか種類があるのですが、寒い季節に私たちの体に悪影響を及ぼす代表的な邪気は「寒邪(かんじゃ)」です。

寒い外気にさらされ、寒邪におかされると、体が冷えてめぐりが悪くなります。

・悪寒の強い風邪
・筋肉のこわばり
・冷えた部位の強い痛み

などの不調がみられます。

寒邪におかされると、元々冷え性のかたは、さらに冷えが強くなります。また、元々弱い部分に不調が出ることもあります。

どうやって払うの?

薬膳では、寒邪を払う時に「辛温解表(しんおんげひょう)」の作用がある食材を活用します。辛温解表の食材には、発汗作用の強いものが多く、毛穴から入り込んだ寒邪を体を温めて、汗で追い払う効果が期待できます。

辛温解表(しんおんげひょう)の作用がある食材は

・白ネギ
・生姜
・しそ
・パクチー
・三つ葉
・みょうが
・シナモン です

寒い季節は上記の中から、お好みのものを常備しておくのがオススメです。

邪気は防げないの?

Michael Blann/gettyimages

不調や病気は防ぎたいですよね。ですが、冬に寒い外気である寒邪にさらされないようにすることはむずかしいです。

東洋医学では、邪気に関するこんな言葉があります。

「正勝邪退(せいしょうじゃたい)」

簡単に説明すると、元々個人に備わっている、不調をはねのける力が強ければ、邪気をはねのけたり、侵入しても症状が強く出ないということです。

日ごろの健康づくり、健康状態が、邪気と戦う力になるということです。体調を崩しやすい季節、邪気に負けないようにコンディションを整えつつ、邪気払いの食材で早めに対処して、大きな不調なく過ごしたいですね。

■執筆/薬膳ナースけいこ…薬膳師/看護師/経絡ヨガ指導者/薬膳茶エバンジェリスト。知って活用、暮らしに溶け込む健康づくりをテーマに情報を発信中 Instagramは@keiko89zen

編集/サンキュ!編集部

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