英中銀、早期利下げ後に利上げでも信頼損なわれず=ディングラ委員

[ロンドン 6日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のディングラ委員は、英中銀が早期に利下げに踏み切り、その後しばらくして利上げが必要になったとしても、中銀の信頼性に対するリスクはほとんどないとの考えを示した。

ディングラ氏は6日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に掲載されたインタビューで「金融市場である種の心理作用が出る可能性があるが、正しい政策を行う場合、人々の理解は得られる。このため(利下げを行った後に利上げに転じることを)それほど懸念していない」と語った。

その上で、インフレ率を目標の2%に戻すために政策金利を5.25%に据え置く必要はないという証拠として、このところ軟調になっている小売売上高、求人数の減少、家計消費全体的な落ち込みなどを挙げ、「下振れリスクを過小評価しているのではないかとむしろ懸念している」と述べた。

英中銀は今月1日の金融政策委員会で政策金利を約16年ぶりの高水準である5.25%に据え置くと決定。金融政策委員会9人のうち6人が据え置きに賛成、ハスケル委員とマン委員は0.25%ポイントの利上げを、ディングラ委員は同規模の利下げに票を投じた。

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