IAEA事務局長、7日にザポロジエ原発視察 その後モスクワ訪問

Pavel Polityuk

[キーウ 6日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、ロシア軍が制圧しているウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所を7日に訪れると発表した。核燃料の安全性などを確認する。グロッシ氏はその後、モスクワを訪問する。

ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相はグロッシ氏との共同記者会見で、ザポロジエ原発には約400人の高度なトレーニングを受けた有資格者がいたが、ロシア軍はこうした人たちが働くことを阻止しており、極めて少人数の人員で運営されているために安全性が劇的に低下していると説明した。

グロッシ氏は、こうした少人数での運営に加え、何年も原子炉内に置かれ、耐用年数の期限が近づいている核燃料の状況も懸念されていると指摘。ザポロジエ原発訪問後に予定するモスクワ訪問中に核燃料を巡る問題についても協議すると述べた。

ロシア軍は2022年2月のウクライナ全面侵攻開始直後にザポロジエ原発を制圧。ウクライナは先月、今年下半期に新たな原子力発電所の建設に着手する方針を示した。

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