NY外為市場=ドル下落、米金利の道筋に注目

[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落した。前日は力強い経済指標を受け利下げ観測が後退し、ドルは大きく上昇していた。市場では米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の道筋が注目されている。

先週発表の1月の雇用統計が力強かったことに加え、パウエルFRB議長は週末に放映されたインタビューで、経済が堅調な中、当局者にはインフレ率が低下し続けるという確信を強めるための時間があるとの認識を表明。早期利下げ観測が後退し、ドル高につながっていた。

この日はクリーブランド地区連銀のメスター総裁が、経済が予想通りに推移すれば、利下げへの道が開かれる可能性があると述べた。ただ、物価情勢が不透明な状況が続く中、利下げが実施される具体的な時期を示す用意はできていないと語った。

欧州でも、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が欧州中央銀行(ECB)は利下げを急ぐ必要はないとの考えを示している。

フォレックス・ドットコムのグローバル・リサーチ部門責任者、マシュー・ウェラー氏は、米国の経済は例外と見なした上での外為取引が昨年第3・四半期から見られていたが、再度主流になりつつあると指摘。「現在市場では、経済はソフトランディング(軟着陸)するのか、それともリセッション(景気後退)に陥るのかということではなく、そもそも経済は『着陸』しないか、再加速するのではないかという見方が出ている」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、市場では現在、3月に利下げが実施される確率が19.5%であることが織り込まれている。年初時点では68.1%だった。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.24%安の104.19。前日は104.60と、昨年11月14日以来の高値を付けていた。

ユーロ/ドルは0.09%高の1.0751ドル。

円は対ドルで0.20%高の148.67円。

豪ドルは対米ドルで0.59%高の0.6520米ドル。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.78%高の4万3088.59ドル。

ドル/円 NY終値 147.94/147.95

始値 148.68

高値 148.78

安値 147.83

ユーロ/ドル NY終値 1.0754/1.0755

始値 1.0738

高値 1.0757

安値 1.0724

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