JPモルガンが27年までに支店網大幅拡充、事業基盤弱い地域をてこ入れ

Nupur Anand

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 米大手銀行JPモルガン・チェースは6日、新たな支店を2027年までに国内500カ所余りで開設する計画を明らかにした。

ボストンやシャーロット、首都ワシントン近郊、ミネアポリス、フィラデルフィアなどに新たな店舗を設置し、これまで事業基盤が弱かった地域をてこ入れするという。

チェース・コンシューマー・バンキングのジェニファー・ロバーツ最高経営責任者(CEO)はロイターに、新店舗は従来の窓口ではなく、顧客が個別相談できるスペースを営業の中心に据えると説明。その上でこうした支店網こそが預金獲得につながり、顧客との関係を深めるための要になると強調した。

JPモルガンのコンシューマー・コミュニティー・バンキングのマリアンヌ・レークCEOは昨年12月の投資家との会合で、支店網整備への投資を続け、国内上位50市場のうちシェアが5%弱の17市場について地歩を伸ばしていくとの考えを示している。

またロバーツ氏は、米国の既存支店1700カ所近くの刷新を進め、支店網に投入するために3500人強を追加で雇用する方針も明らかにした。

ロバーツ氏によると、昨年のファースト・リパブリック銀行買収で取得した60店近くに関しては新たに30店を閉鎖するという。

ファースト・リパブリック銀は8つの州に84店を展開していたが、JPモルガンは買収後すぐに21店前後の閉鎖を発表していた。

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