【京都記念】好相性は「4、5歳」や「牝馬」 本命は前走GⅠ・2着の牝馬ルージュエヴァイユ

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4、5歳馬が優勢

2024年2月11日に京都競馬場で行われる、第117回京都記念。春のGⅠ戦線に向けて大事な一戦なのは間違いないが、厳寒期に行われることもあり、ここ10年の平均出走頭数は11.9頭、決して多くない。

それでも2020年の勝ち馬クロノジェネシスはその後に宝塚記念と有馬記念を制覇。2021年のラヴズオンリーユーは海外GⅠ・3勝、そして2023年のドウデュースは有馬記念を制した。今年このレースを勝って飛躍するのはどの馬か。今回も過去10年の成績を基にして検証してきたい。

☆所属
美浦所属馬は25頭が出走して2勝(3連対)、栗東所属馬は91頭が出走して8勝(17連対)。勝率はほぼ互角だが、連対率では栗東が上回っている。

☆性別
牡馬・セン馬は97頭が出走して、8勝(15連対)。牝馬は19頭と出走頭数が少なく、その中でも2勝(5連対)。特に連対率で牝馬が大きく上回っている。

☆年齢
最も連対数が多いのは4歳馬。4勝、2着6回で連対率、複勝率でトップ。馬券に最も絡む世代となっている。最も勝率が高いのは5歳馬。年齢を重ねるごとに連対率が落ちていき、8歳以上となると馬券に絡んだ馬はいない。

☆前走クラス
前走がOP以下だった馬は12頭いて、すべて馬券の対象外。GⅢ組は1勝、GⅡ組は2勝、そしてGⅠ組が5勝。勝率、連対率ともGⅠ組が他の国内組を圧倒している。前走海外組は、【2-1-1-0】とサンプルは少ないが、すべての馬が馬券に絡んでいる(今回は登録馬なし)。

☆前走
相性のいい前走は、最多の2勝を挙げている有馬記念と、連対数が最も多い中山金杯。菊花賞、エリザベス女王杯、天皇賞(秋)からも勝ち馬が出ており、前走GⅠ組はひとまとめにしていいだろう。一方、あまり相性がよくないのは日経新春杯組。21頭が出走して連対は2022年1着馬アフリカンゴールドだけ。

☆前走着順
前走着順を5着以内、6~10着、11着以下に分けてみる。勝率、連対率ともに前走着順が良いグループが下位グループを上回っている。前走好走馬は素直に信頼したい。

☆前走人気
前走人気はというと、2~4番人気だった馬が3勝、2着5回。高い好走率を残している。これをさらに上回るのが、前走6、7番人気だった馬。勝ち馬3頭、2着馬2頭で勝率、連対率では前走2~4番人気を上回っている。その一方で前走1番人気、5番人気だった馬から勝ち馬は出ていない。

☆その他
その他で気になったのは前走馬体重。前走500kg以上だった馬は【0-1-1-24】であまり結果が出ていない。

本命は相性の良い牝馬から

京都記念のデータをまとめてみよう。

【好走データ】
A「牝馬」
B「4、5歳」
C「前走GⅠか中山金杯」
D「前走5着以内」
E「前走6、7番人気」

【好走率ダウン】
F「前走が日経新春杯」
G「前走馬体重500kg以上」

【連対馬なし】
H「8歳以上」

今回の登録馬は12頭。冒頭で書いたように、ここ10年の平均出走頭数が11.9頭だから、おおむね予想通りの頭数となりそう。今回の登録馬で連対馬が出ていないH「8歳以上」に当てはまる馬が3頭。これを除いた9頭から本命馬を探していく。

残った9頭で最多のプラスデータを持つのは、ルージュエヴァイユ。前走人気以外の4つをクリアしている。エリザベス女王杯から京都記念に出走した馬は6頭いて、2016年2着タッチングスピーチ、2020年1着クロノジェネシスと2頭が連対している。前哨戦としてもまずまずで割引材料も特になし。今回はこれが本命でいいだろう。

プラスデータを3つ持つのは、ブレイヴロッカーとラヴェル。ブレイヴロッカーは好走率の高いE「前走6、7番人気」を持っているのが魅力でこれが2番手。3番手にはラヴェル。押さえ候補をどうするかだが、プラスデータを2つ持っている馬のうち、前走が相性の良い有馬記念と中山金杯の馬を選びたい。それぞれ1頭ずつしかいないので、プラダリアとマテンロウレオを押さえとする。

◎ルージュエヴァイユ
◯ブレイヴロッカー
▲ラヴェル
△プラダリア
×マテンロウレオ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
兵庫所属馬としてフェブラリーSに挑戦するイグナイター。その写真撮影が行われたのですが、普段では見ないぐらいのマスコミ(主にカメラマン)が集まりました。さすがはJRAのGⅠ、やはり注目度が違いますね。



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