「疲れた選手がゾンビに変わるのは難しかった」惨敗の韓国代表、クリンスマン監督の采配&笑顔の引き際に批判集中【アジア杯】

完敗の内容に国内から批判の声が沸き起こっている。

アジアカップは2月6日、準決勝のヨルダン代表対韓国代表が行なわれ、2-0でヨルダンが勝利を収め、初の決勝進出を決めた。韓国は2大会ぶりの決勝進出を逃した。

グループステージでは2-2の引き分けとはいえ、下馬評では世界的なタレントを有する韓国が優位との声はあった。しかし、ボール支配では圧倒したものの、効果的な攻撃につながらない。前半にエースのソン・フンミンがネットを揺らしたが、これはオフサイドでノーゴールに。すると後半、ヨルダンは次々に韓国の致命傷となるカウンターを発動。アル・ナイマトとアル・ターマリの得点で2-0とし、そのまま無失点で逃げ切った。

完敗の内容に韓国メディアは一斉に代表チームを辛辣に批判。とりわけ、ユルゲン・クリンスマン監督の指導力には疑問符が付けられ、試合後に笑顔を見せた態度にも批判が集中している。

日刊紙『朝鮮日報』は「クリンスマン監督の更迭は不可避、87位ヨルダンに0-2完敗」と題した記事で指揮官の采配を問題視。さらに、「笑っていた?」クリンスマン、ドーハ惨事にも微笑んだ」との記事で、「大惨事の後に見られたのは、驚くべきことにクリンスマン監督の笑顔だった」とその態度を糾弾したうえで、試合内容でも粘り強い戦いで”ゾンビサッカー”と称されたサウジアラビア戦、オーストラリア戦のようなしぶとさも見られず、「疲れた選手がゾンビに変わるのは難しかった。クリンスマン監督の用兵術も残念だった」と、采配にも疑問を呈している。

また専門誌『FourFourTwo Korea』はプレミアリーグの得点ランク4位のソン・フンミンと同7位のファン・ヒチャンを抱えているにもかかわらず、「彼らを有効に活用できなかった。枠内シュート0は衝撃的だ」と落胆を見せている。

64年ぶりのアジア制覇へ期待が高まっていただけに、国内には衝撃が広がっているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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