王将戦 力戦模様から長考の応酬に 第4局 菅井八段が40手目封じる

1日目の対局を終え、封じ手を立会人の中村修九段(右)に手渡す菅井八段。奥は藤井王将=午後6時6分、東京都立川市(日本将棋連盟提供)

 将棋の菅井竜也八段(31)=岡山市=が、藤井聡太王将(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・棋聖との八冠=に挑む第73期王将戦7番勝負第4局は7日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で始まった。初日は力戦模様から長考の応酬になり、勝負どころで菅井八段が40手目を封じた。

 開幕から3連敗し、後がない後手の菅井八段は、4手目で3筋に飛車を振り1、2局目と同様に三間飛車を選択、角道を開けて乱戦に誘導した。藤井王将も応じたため、序盤は角交換から互いに馬を作り合う激しい将棋になった。

 構想力が問われる力勝負、午後からは互いにしっかり読みを入れ、スローペースで進んだ。夕方、藤井王将が飛車交換を挑むと、菅井八段が1時間半を超える長考に入った。午後6時過ぎにそのまま封じ手とし、形勢はほぼ互角のまま1日目を終えた。勝負の行方を左右する重要な局面を迎え、菅井八段は次の一手で相手陣に踏み込むのか、自陣の守りを固めるのか、封じ手の内容が注目される。

 王将戦7番勝負は2日制で、持ち時間各8時間。残り時間は菅井八段3時間58分、藤井王将4時間25分。8日は午前9時に封じ手を開いて再開。夜までに決着がつく見込み。

対局が始まり、2手目を指す菅井八段=7日午前9時、東京都立川市(日本将棋連盟提供)
対局開始時間を迎えて将棋盤を挟む菅井八段(左)と藤井王将=7日午前9時、東京都立川市(日本将棋連盟提供)
菅井八段の1日目午前のおやつ「“ガリガリ”シュークリーム」と国産バレンシアオレンジジュース、アイスコーヒー(日本将棋連盟提供)
藤井王将の1日目午前のおやつ「練り立てわらび餅 メープルきな粉と黒蜜」と冷たい狭山茶ほのか(日本将棋連盟提供)
1日目の昼食は両者とも「かじか出汁のラーメン」(日本将棋連盟提供)
会場の「オーベルジュ ときと」は老舗料亭の跡地に昨年リニューアルオープンした宿房を備えたレストラン。東京駅からJRで50分ほどの場所にある
立川市は東京都の中央部、多摩地域にあるまち。対局場近くの公園には、5~6日に降った雪が残っている
菅井八段の1日目午後のおやつ、国産バレンシアオレンジジュースとアイスのハンドドリップコーヒー(日本将棋連盟提供)
藤井王将の1日目午後のおやつ「ミルクジャムと柑橘のロールケーキ、ベルガモット和紅茶」(日本将棋連盟提供)

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