傷害罪2件の内1件は無罪 男に執行猶予判決 主犯格は懲役2年6月 那覇地裁

(資料写真)那覇地裁

 那覇市内で共犯者らと共謀の上、20代男性2人に暴行を加えてけがを負わせたとして、傷害罪2件に問われた南風原町の無職A被告(23)に、那覇地裁(安原和臣裁判官)は6日、1件は無罪と判示し、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。傷害、窃盗、恐喝未遂などの罪に問われた住居不定無職のB被告(23)は主犯格として懲役2年6月(求刑懲役4年6月)とした。

 判決によるとB被告は2022年9月、観光客の男性に因縁を付けて口論となって顔面を殴り、共犯者2人と共謀し、さらに暴行を加えた。ボディバッグ1個を盗んだ他、別の男性にも暴行して金銭を脅し取ろうとするなどした。

 A被告はこの2件の傷害事件で共謀したとして起訴されたが、安原裁判官は1件について暴行の実行行為はなく、B被告らとの共謀を示す「犯罪の証明がない」とし検察側の主張を退けた。別の男性への傷害事件は「複数名による悪質な事案」としつつ、共犯者に比べ暴行の程度は「格段に軽い」と判示した。

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