別府温泉、能登町に一日出張 

屋外に設置された移動型温泉施設=7日午前11時、能登町のイカの駅つくモール

 能登半島地震の影響で断水が続く能登町越坂(おっさか)の「イカの駅つくモール」に7日、大分県別府温泉の湯を入れた移動型温泉施設「幻想の湯」が設けられ、被災者が日本有数の湯どころの源泉を楽しみ、心身を癒やした。

 幻想の湯は能登町の要請を受け、大分県別府市などが設営した。男女それぞれに浴槽があり、大人7~8人が一度に入浴できる。別府温泉の源泉でくみ上げた湯約10㌧を専用タンクに入れ、保温したまま運んだ。

 利用した能登町小木の波瀬(はせ)裕さん(70)は「温泉だけに体全体が温まった。さすが別府温泉の湯だと思った」と笑顔で話した。

 別府市によると、2016年の熊本地震で被災したことなどを機に準備した。これまで観光PRで使ったことはあったが、災害支援での使用は初めてとなる。

 能登町での開設は20日まで。8日以降は七尾市和倉温泉の湯を運んで続ける。

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