松嶋菜々子が「黄金の刻」で西島秀俊と9年ぶりに共演。“東洋の時計王”を支える良妻賢母に

松嶋菜々子が、テレビ朝日系で3月30日放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「黄金の刻(とき)」(午後9:00)に出演。主演・西島秀俊が演じる主人公・服部金太郎の妻・服部まん役を務めることが分かった。松島と西島の共演は9年ぶりとなる。

「黄金の刻」は、国産初の腕時計を作り上げ、世界初のクオーツウォッチを発売したことで知られる「セイコーグループ」の創業者・服部金太郎の波乱の人生を重厚に描いた、作家・楡周平氏による小説「黄金の刻 小説 服部金太郎」(集英社)を完全ドラマ化。金太郎は、丁稚(でっち)奉公から時計修理職人を経て、時計の製造工場「精工舎」を設立し、国産初の腕時計を製造販売した。常に時代の先々を読み、義理・人情・恩義を大切にしながら、一歩ずつ己の夢をかなえていったが、一方で火災や震災など、数々の困難が彼の人生を襲う。洋品雑貨問屋の丁稚は、いかにして“東洋の時計王”になったのか。“希代の起業家”の一代記をスペシャルドラマとして届ける。なお、若かりし日の金太郎役は、水上恒司が担うことが既に発表されている。

松嶋が扮(ふん)する金太郎の妻・まんは、群馬県の綿問屋・山本兼十郞の娘で、兼十郞の形見の時計の修理のため、金太郎のもとを訪れる。その後、金太郎の店が火事に遭い、大きな損害をこうむることになるが、その際に再会。後に結婚して、娘・信子を授かる。金太郎の仕事を少しでも手伝うために勤勉で、従業員たちの面倒も率先して見るよき妻であり、母でもある。

まんを演じるにあたって、松嶋は「服部金太郎の妻・まんさんに関しては、懐の深さや、夫を支える心(しん)の強さは当時の女性として尊敬できる部分が多いと感じました」と印象を述べる。また、西島との共演について「9年前に『レッドクロス〜女たちの赤紙〜』(TBS系)でご一緒させていただいて以来の共演ですが、その作品が中国ロケだったので、当時の思い出話などをしました」と振り返る。

さらに、「また、金太郎が若かりし頃の憧れの女性と再会するシーンの撮影では、新人の時以来、何十年かぶりに現場でご一緒する方がいらっしゃったのですが、お会いできたうれしさもあり不思議な気持ちでした」と明かし、「髙橋泉さんが手掛けられた脚本は、歴史に忠実で、正統派で分かりやすい脚本の印象です。楽しんでいただけると思いますので、ぜひご覧ください」とアピールしている。

松嶋も信頼を寄せる脚本の髙橋氏は、映画「凶悪」(2013年)で日本アカデミー賞・優秀脚本賞受賞の後、映画「東京リベンジャーズ」(21年)シリーズや、ドラマ「警視庁アウトサイダー」(テレビ朝日系)などヒット作を連発してきた。監督は、「書けないッ!? ~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~」や「キッチン革命」(ともにテレビ朝日系)、映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」(20年)などで知られる豊島圭介氏が務める。さらに、メインビジュアルは写真界の巨匠・操上和美氏が手掛け、デザインは名だたるアーティストのアートワークなどで知られるアートディレクター・森本千絵氏が担当するなど、鬼才クリエーターが集結している。

現在、当たり前となっている“正確な時間”の重要性に気付き、時計商を目指す金太郎の試練の物語。彼を陰で支え続ける妻・まんとの夫婦ドラマが、さらに作品に奥行きを持たせる。松嶋がどのようなアプローチで気丈な良妻を演じ切るのか、期待が高まる。

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