1万7000人の景色を見られるか 久常涼はウエーティング1番手

ウエーティング1番手で出場を待つ(撮影/谷口愛純)

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(6日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

練習ラウンドから、こんなにギャラリーが集まる大会は中々ない。コース中に鳴り響く音楽と歓声は、米国以外の海外を回って来た久常涼にも新鮮だった。

今季の米ツアーには昨年の欧州ツアートップ10の資格で出場しており、フィールドが132人の今週は出場圏外。予選会のマンデートーナメントに挑戦したが、出場権獲得には届かなかった。

松山英樹との練習ラウンドは、PGAツアーメンバーとなってからすっかり“恒例”。この日もアウトコース9ホールを一緒に回り、「色々教えて頂いているおかげで、ここ3試合でしっかり予選を通れている。今週も、プレーできれば頑張りたいです」とハーフラウンドで学び取ることは多かった。

大ギャラリーの歓声を浴びるのが楽しみ(撮影/谷口愛純)

松山と別れ、カート・キタヤマらと回った後半は大会独特の雰囲気に圧倒された。ギャラリースタンドがぐるりと囲む16番(パー3)は、“コロシアム”と呼ばれる名物ホール。音楽が鳴り響き、アルコールを手にしたギャラリーが見守る会場はまるでお祭りのよう。

「オーストラリアPGAでもお祭り的な試合があった。楽しかった記憶がありますけど、こっちはもっとスゴイ」と規模の違いにビックリ。大会側によれば、16番だけでのべ1万7000人のファンでにぎわう。ファンの声援を受けながら「グリーンもすごく小さく見える。傾斜も強くて、アゲンストが吹いたら難しそう」と独特の緊張感を味わった。

最終18番も大きなスタンド席が構える(撮影/谷口愛純)

練習ラウンドを終えるころには、ウエーティングは2番手から1番手に繰り上がっていた。「少し期待を持って、準備したい。出られたら楽しみたいです」と、本戦で大歓声を浴びる瞬間が待ち遠しい。(アリゾナ州スコッツデール/谷口愛純)

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