映画『ありふれた教室』校内で起きた小さな盗難事件、女性教師を窮地に追い込むサスペンス・スリラー

映画『ありふれた教室』が、2024年5月17日(金)より、新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほかで全国公開される。

映画『ありふれた教室』きっかけは小さな盗難事件

映画『ありふれた教室』は、現代の中学校を舞台にしたサスペンス・スリラー。新たに赴任した女性教師が、校内で発生した小さな盗難事件をめぐり、窮地に陥っていく姿を描いている。誰にとっても馴染み深い“学校”という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに表現。描かれる教育現場のリアルは、多様なテーマを浮き彫りにする。それは、教員のなり手不足や過酷な長時間労働、モンスター・ペアレンツなどの問題を抱える日本にも通じるテーマかもしれない。

ドイツの新鋭 イルケル・チャタク × 主演 レオニー・ベネシュ

監督はドイツの新鋭、イルケル・チャタク。長編映画4作目にあたる『ありふれた教室』では、チャタク自身が教育分野で働く人々へのリサーチを行い、自らの子供時代の実体験も織り交ぜてオリジナル脚本を執筆した。

また、主演のレオニー・ベネシュは、ミヒャエル・ハネケ監督の代表作『白いリボン』で注目された実力派女優。そのほか、Huluオリジナルドラマ『ザ・スウォーム(THE SWARM)』や『80日間世界一周』などのTVシリーズでも活躍している。

主人公カーラ・ノヴァク…レオニー・ベネシュ

仕事熱心で責任感の強い若手教師。学力レベルも人種的ルーツも多様な子供たちに分け隔てなく接し、生徒からも親しまれている。校内で起きた盗難事件の犯人を特定しようと一計を案じるも、それが引き金となりカーラを取り巻く状況がみるみるうちに悪化。生徒たちからも授業をボイコットされてしまう。

ベーム…アンネ・カトリーン・グミッヒ

問題があれば徹底的に調査する“不寛容方式”を掲げる校長。

フリーデリーケ・クーン…エーファ・レーバウ

ベテランの事務員。自分を盗難事件の犯人扱いするカーラに対し激高。カーラのクラスの優秀な生徒・オスカーの母親。

オスカー…レオナルト・シュテットニッシュ

カーラのクラスで最も成績優秀な生徒。母親の無実を信じてカーラに謝罪を要求。授業中の暴力行為で停学処分を言い渡されるも突然登校し、抗議の意志を示すかのように無言で教室に居座り続ける場面も。

トーマス・リーベンヴェルダ…ミヒャエル・クラマー

真相究明のためなら強硬手段もいとわない教師。カーラと対立する。

ミロス・ドゥデク…ラファエル・シュタホヴィアク

教師。カーラが盗難事件の犯人を特定使用とパソコンに記録した動画について、「人格権の侵害に当たる」と指摘する。

第96回アカデミー賞 国際長編映画賞ノミネート

映画『ありふれた教室』は、第73回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされ、W受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞では、作品賞、監督賞、主演女優賞など最多5部門を獲得。第96回アカデミー賞では、国際長編映画賞ノミネートされている注目の作品だ。

映画『ありふれた教室』あらすじ

仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を獲得しつつあった。そんなある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われる。校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自の犯人捜しを開始。するとカーラが職員室に仕掛けた隠し撮りの動画には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていた。やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招いてしまう。カーラは、後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていくのだった…。

【作品詳細】

映画『ありふれた教室』
公開日:2024年5月17日(金)
監督・脚本:イルケル・チャタク
出演:レオニー・ベネシュ、レオナルト・シュテットニッシュ、エーファ・レーバウ、ミヒャエル・クラマー、ラファエル・シュタホヴィアク
原題: Das Lehrerzimmer

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