ヘイリー氏手痛い敗北、共和ネバダ州予備選 「該当者なし」下回る

Tim Reid Jarrett Renshaw

[6日 ロイター] - 11月の米大統領選の共和党候補指名を争うヘイリー元国連大使は6日にネバダ州で開かれた予備選で得票率が「該当者なし」を下回り、手痛い敗北を喫した。

エジソン・リサーチによると、3分の2以上が開票された時点でヘイリー氏の得票率は32%となり、「該当者なし」が61%と最多得票となった。

指名争いはヘイリー氏とトランプ前大統領の一騎打ちとなっているが、トランプ氏は予備選に参加せず、8日の党員集会に登録。ヘイリー氏は予備選に登録したが、党員集会には参加しない。

トランプ氏は党員集会でネバダ州の代議員26人全員を獲得することが確実視されている。同氏は先週、予備選を無視して党員集会だけに投票するよう有権者に呼び掛けていた。

一方、再選を目指すバイデン大統領は民主党のネバダ州予備選で圧勝。開票率70%強の時点で得票率は90%となった。党内に有力な対抗馬はおらず、本選でトランプ氏と対決する公算が大きい。

ネバダ州の有権者は共和党の予備選と党員集会の両方で投票できる。トランプ氏の支持者は予備選で「該当者なし」に票を投じた。

党員集会はトランプ氏に近い同州の共和党支部が開催。一方、2021年の州法で予備選開催が義務付けられている。

ヘイリー氏は選挙戦を継続すると表明しており、今月24日のサウスカロライナ州の予備選が流れを変える最後の賭けになる可能性がある。ただ、知事を務めたことがある同州でもトランプ氏に支持率で大きくリードされている。

バイデン氏は、トランプ氏について「われわれを団結させるのではなく分断しようとしている。未来に導くのではなく、過去に引き戻そうとしている」との声明を出した。

ネバダ州は選挙のたびに勝利政党が変わる「スイングステート(揺れる州)」で、11月の本選で鍵を握る可能性がある。州の人口の30%が中南米系で、無党派が民主、共和支持者を上回る。20年の大統領戦ではバイデン氏が2.4%ポイント差でトランプ氏に勝利した。

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