近くに「ご自由にお持ち帰りください」…コンテスト入賞作品5点が紛失→誤って持ち帰った人が1か月半ぶりに作品返還、呼びかけポスターで気付く

鳥取県米子市で開催されたフォトコンテスト展示会会場で去年12月、過去の入賞作品5点が紛失した問題で、作品5点すべてが返還されたことが分かりました。返還した人は、近くに「ご自由にお持ち帰りください」と掲示されていたため、持ち帰ってしまったと話したということです。

「写真を探しています」。
そんなチラシが図書館に張り出されたのは去年12月19日のこと。

紛失していたのは、「日野川の源流と流域を守る会」が主催する「日野川フォトコンテンスト(2020年~2022年)」に展示された作品5点です。

主催者によりますと、展示会は米子市立図書館(鳥取県米子市)で11月29日から12月15日の期間で開催され、入賞作品全18点を会場に展示していました。

最終日の午後3時40分頃から職員が撤収作業を始めましたが、その後、作品を壁面から外した状態で別の用務先に移動。午後4時5分に、作品回収のため別の職員が会場に到着しましたが、そこで作品5点が紛失していることが判明しました。

紛失した作品付近に「ご自由にお持ち帰りください」と表示した広報物品を入れた箱を置いていたため、来館者に作品を持ち帰っても良いと誤解を与える状況となっていたことなどが、発生原因と考えられていました。

紛失した作品5点は、「オシドリ」「ホタル」「国立公園・大山の夕焼け」「冬の川」「日南町の石霞渓」を写したもので、フレーム内の作品裏面には、個人情報(出品者の名前・住所・電話番号・メールアドレス)を記載した応募用紙が貼り付けられていたことなどから、主催者が出品者に謝罪していました。

あれから約1か月半…

2月4日午後1時頃、フォトコンテストの会場だった米子市立図書館の窓口に、匿名希望の人が紛失していた作品5点を持参。

事務局が受け取り、作品裏面の個人情報が記載された応募用紙が残っていることも確認でき、無事返還に至ったということです。

コンテストを主催した「日野川の源流と流域を守る会」によりますと、作品を持参した人は、近くで掲示されていた「ご自由にお持ち帰りください」というアナウンスを勘違いし、作品5点を持って帰ってしまった。図書館に掲示してあった紛失した作品のありかを探すポスターを見たことがきっかけで、図書館に持参したと話したということです。

団体は、作品の出品者5名に作品の返還と個人情報の回収について連絡するとともに、改めて謝罪。返還いただいた人にお礼を申し上げるとともに、持ち帰り可能と誤解を与えてしまったことを改めてお詫びし、今後同様の事案を起こさないよう適切な管理に努めていきますとコメントしています。

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