俳優のレオナルド・ディカプリオとリリー・グラッドストーンの友情が、ハリウッドの注目を集めています。
レオナルドとリリーは、2023年10月に公開された映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で共演しています。
1920年代のアメリカで、石油資源が発掘された後、先住民のオセージ族が次々と命を奪われた「オセージ族連続怪死事件」をテーマにした同作品。
レオナルドは白人の復員兵、アーネスト・バークハートを、リリーはアーネストの妻となるオセージ族女性、モリー・カイルを演じています。
昨年の劇場公開以来、2人は数々のインタビューに応じてきました。
リリーは、ブラックフット族とニミプーというネイティブ・アメリカン（アメリカ先住民）の血筋を引いており、モンタナ州のブラックフィート居留地で生まれ育ちました。
昨年行われたThe Hollywood Reporter 誌のインタビューでレオナルドは、ネイティブ・アメリカンであるリリーが、撮影を通して果たした役割に言及しました。
「先住民の俳優として、いろんな意味で、リリーは私たちの先生になってくれた。マーティン・スコセッシ監督も含め、作品のストーリーを作り、伝える過程で彼女の力は大きかった」
2人で応じたThe Guardian紙のインタビューでは、お互いの思う「いいところ」について触れています。
レオナルドは、リリーのよさは「たくさんある」とした上で、次のように語っています。
「リリーはいい人。私は他人の細かな部分に気がつくけれど、彼女がこうして、ネイティブ・アメリカンとして驚くほど積極的に活動しているもいいところだ」
「詳しく話しすぎるのは避けるけれど、彼女はステキな人で、家族にも、自分のコミュニティにも優しい。物知りで、自分がたどってきた道のりをよく知っている」
一方のリリーは、レオナルドの「オタク気質」について言及。
「何度も言っているけれど、レオはほんっとうにオタクなんだ！これは、私から送る最大の褒め言葉ね」
「彼は、自分が大切にするものすべてに深く没頭する。謙虚な姿勢を見せるけれど、同時に彼が物事に没頭し、興奮している様子をみるのは面白いし、ステキだなと思う」
第81回ゴールデングローブ賞では、ドラマ部門で主演女優賞を受賞したリリー。先住民女性として、初めての快挙となりました。
リリーは、一緒に出席したレオナルドの様子をこう振り返っています 。
「ドラマ部門の発表が近づくにつれ、私以上にレオの気持ちがたかぶっていった。彼は『結果がどうであれ、君を誇りに思っているよ』と言ってくれた」
そんなリリーは、3月10日（現地時間）に開催される、第96回アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされています。
@leonardodicaprio / Via instagram.com
リリーは、ネイティブ・アメリカン女性として初の主演女優賞ノミネートとなりました。
ノミネートの発表後、すぐにリリーにお祝いメッセージを送ったというレオナルドは、Instagram で再びその快挙をたたえました。
投稿のキャプションには、次のようにつづられています。
「親愛なる友人のリリー・グラッドストーン、おめでとう。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』でネイティブ・アメリカン女性として初の、先住民女性として4人目の主演女優賞ノミネートを勝ち取った。君はアカデミー賞の歴史を作った」
一方、同作で主演を務めたレオナルドは、主演男優賞ノミネートを逃しています。そんな中、リリーを応援するレオナルドの姿勢に、ネットでは称賛の声が集まっています。
💬「レオナルドは、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の主演男優として自分をキャンペーンすることはしなかった。彼の活動は、すべてリリーのためだった。そんなレオナルドに、私から花束を送りたい」
💬「レオナルドがノミネートされなかったのは本当に残念だし、ノミネートを逃した彼は、もはや自分のためにキャンペーンをする必要もない。それなのに、リリーが受賞を勝ち取るために、キャンペーンに参加している」
💬「個人的に、映画での演技をどう評価するかはさておき、リリーを支援するため、あらゆるイベント、宣伝活動、レッドカーペットのイベント、報道発表、YouTube配信等などのキャンペーンに参加するレオナルドは、大成した役者が、共演者を応援するお手本になっている。大好き」
💬「レオナルド・ディカプリオは、ハリウッド史上最も有名な役者のひとりだけど、自分がノミネートを逃したことに何一つ不平を言わないだけでなく、共演者のリリーを祝福し、彼女の快挙を讃えている」
この記事は英語 から翻訳・編集しました。翻訳：筒井華子
