「年金生活を53~54歳で真剣に考えるようになった」66歳・老齢年金20万1000円男性の備えと工夫

老後の心配事といえば、やはりお金。現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、茨城県在住66歳男性のケースを紹介します。

金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。 現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、茨城県在住66歳男性のケースをご紹介します。

回答者プロフィール

回答者本人:66歳男性 同居家族構成:本人、妻(64歳) 居住地:茨城県 リタイア前の雇用形態:正社員 リタイア前の年収:900万円 現在の貯蓄額:預貯金約2200万円、リスク資産100万円 現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金38年(再雇用2年。62歳で退職)、国民年金2年(退職後、満期間40年の不足分。付加年金含めて納付)

現在受給している年金額(月額)

老齢基礎年金(国民年金):6万5000円 老齢厚生年金(厚生年金):13万6000円 障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし 遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし その他(企業年金や個人年金保険など):加給年金3万3000円(月額。妻が65歳になるまで) 配偶者の年金や収入:妻の年金80万円(年額)。現在は繰上げ支給として。65歳からは年金85万円(年額)となる

「計算通り年金内で生活できている」

現在の年金額について「満足している」と回答した今回の投稿者。 その理由として「老後の生活費から必要な年金額を計算し、健康寿命中の豊かな生活も勘案して、妻の年金支給を若干繰り上げることとした。結果、計算通り十分に年金内で生活できているので満足している」と語っています。 ひと月の支出は約「26万円」。夫婦の年金で「毎月賄えている」と回答されています。

「50代で設置した太陽光パネルに嬉しい誤算」

年金で足りない支出がある場合はどう補填しているか、という質問に対して「当初、旅行等の費用は別途貯蓄からねん出する予定だったが、光熱費の削減や様々な節約の工夫で、生活費(だけで考えると)月22万円くらいで収まっており、年金内で運用できている」と回答。 そのため「妻が繰上げ年金受給後は、退職時の金融資産をほとんど減らすことなく(むしろ若干プラス)生活できている」と語ります。 具体的な節約方法については「アマゾン、ヤフーショッピング、楽天市場等のセール期間にまとめて購入。各スマホ決済のキャンペーンの活用。徹底したポイ活等」がまずあるとのこと。 くわえて「2010年に思い切って設置した太陽光パネルの効果が絶大。既にイニシャルコストは回収できたので、昨今の値上げ環境の中、光熱費の削減に大きく貢献している。老後の暮らしにこれだけのメリットがあるとは想定していなかった。嬉しい誤算」だと説明されています。

「旅行など健康なうちにしか使えないお金もある」

現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いには「現役時代は、仕事が多忙で老後のことを考える余裕がなかった。真剣に対応を始めたのは、子供たちが社会人になった53~54歳頃。もう少し若い時からこつこつと貯蓄しておけばよかったとの後悔はある」と回答された投稿者男性。 ただし「(2010年に)投資した前項の太陽光パネルの設置は、現在想定以上の価値を生み出しているので、後悔を打ち消してくれている」と太陽光パネルの設置が成功だったと改めてコメントされています。 年金生活の楽しみについては「何といっても旅行」だそう。 「退職後、妻と2カ月に1回くらい国内旅行に行っている。今までで既に20回くらい。そのうちハワイに年1回行くつもりだったのがコロナ禍で行けなかったのが残念。2019年に行ったのが最後なので、コロナも落ち着いてきたし、円高傾向になってきたらそろそろ復活したい。2人が健康でいる間は旅行し続けたい。それが、妻の年金を繰り上げた理由でもある」と、健康なうちにしか使えないお金もあると言います。 そのため「日々の生活面では(不安は)特にないが、やはり何より健康に気をつけること」を意識しているとのこと。 最後に「80代後半になる母親が遠方の実家で1人暮らししている。幸い費用負担の心配はないが、今後の介護体制、方法をどうするか考えると悩ましい」と親の介護について不安を残されていました。 ※カッコ内の回答者コメントは原文ママです ※エピソードは投稿者の当時のものです。現在とはサービスや金額などの情報が異なることがございます ※投稿エピソードのため、内容の正確性を保証するものではございません (文:あるじゃん 編集部)

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