根岸住宅地区返還は「そう遠くない時期」 横浜市担当理事が見通し言及、「仮換地指定」は29年度ごろ終了

米軍根岸住宅地区(資料写真)

 米軍根岸住宅地区(横浜市中、南、磯子区、約43ヘクタール)の返還時期について、市の目黒享基地担当理事は7日の市会基地対策特別委員会で「そう遠くない時期」との見通しを示した。米軍住宅全179棟の撤去が完了するなど、返還に先立つ原状回復作業の進捗(しんちょく)状況を踏まえ、日米間で協議が進められていると説明した。2004年の返還方針合意以降、市幹部が具体的な時期に言及したのは初めて。

 市は跡地の活用方法を具体化するため、土地利用計画の素案を策定する方針を表明。21年3月に公表した跡地利用基本計画に基づき、「文教」「住宅地等」「森林公園」の3ゾーンに分けて整備を進める。

 土地の整備に当たっては、国有地と民有地が入り組んでいる上、上下水道などの公共インフラが整備されていないため、市による土地区画整理事業の施行を目指す。事業の本格化に必要な手続き「仮換地指定」を29年度ごろに終える想定スケジュールも示した。

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