2月6日に開催されたアジアカップの準決勝で、64年ぶりの戴冠を目ざした韓国代表は、ヨルダン代表と対戦。格下に0-2で完敗を喫し、2大会ぶりのファイナル進出を逃した。
前半から相手の勢いに押されていた韓国は、53分にMFパク・ヨンウのバックパスのミスから先制点を献上。66分にもムサ・アル・ターマリにドリブル突破を許してネットを揺らされる。ソン・フンミン、イ・ガンイン、ファン・ヒチャンを前線に並べた攻撃陣も精彩を欠き、なんと枠内シュートゼロに抑え込まれた。
【動画】韓国がまさかのパスミスから痛恨の失点
サッカー専門誌『Four Four Two』韓国版の元編集長で、現在はフリーランスのホン・ジェミン記者は「26人の烏合の衆、チームじゃなかった」と断罪する。
「最大の敗因はユルゲン・クリンスマン監督です。選手のクオリティは低くないのに、力を引き出せなかった。今大会、韓国代表は50%の力しか出せなかった」
ただ、そのドイツ人指揮官は韓国サッカー協会の会長との関係が良好なため、辞任はもちろん解任もないと同記者は見立てている。
さらに、大会中も指摘していた5番(守備的MF)の人材不足も指摘。奇しくもヨルダン戦では、パク・ヨンウのミスが致命傷となった。
「彼は、韓国では最高のホールディングミッドフィルダーだと見らえています。それこそが、今の韓国サッカーの限界を表わしている」
現地で精力的に取材をしていた同記者は、嘆きが止まらなかった。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)