TSMC/熊本第二工場を建設、熊本県がバックアップ体制強化

半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)らが2024年内の稼働開始を予定する第一工場(熊本県菊陽町)に続き、第二工場を熊本県内に建設すると発表した。第一工場を含めた両工場の月間の生産能力は300ミリウエハー換算で10万枚以上、雇用人数は合計3400人以上を見込む。県も23年度2月補正予算案で排水処理施設や工業用水道施設の整備費を計上するなど、半導体産業の集積に向けたバックアップ体制を強化している。=1面参照
TSMCは第二工場の詳細な建設予定地については、現時点で公表していない。第一工場は24日に開所式を開き、年内の稼働開始に向けた準備を進めていく。6~40ナノメートルの半導体製造を想定し、市場の需要動向を見ながら生産計画を固める。TSMCは第二工場の開設により、生産規模の拡大とサプライチェーン(供給網)の効率化を狙う。
県は菊陽町と合志市にまたがるセミコンテクノパーク周辺での半導体関連産業の集積に伴うインフラ整備として、23年度2月補正予算案で排水処理施設整備に10億80百万円、工業用水道施設整備に8億55百万円を計上。測量や用地取得、地質調査、施設設計などを進める考えだ。

© 日刊建設工業新聞社