「成功と言えるのはリーグを連覇するか、ACLを獲るか」 神戸主将に正式就任の山口蛍が決意新たに

山口蛍は新背番号「96」も披露。[写真:©超ワールドサッカー]

ヴィッセル神戸の主将が決意を新たにした。

J1連覇を目指すヴィッセル神戸はアジアツアーで来日のインテル・マイアミと7日の国立競技場で激突。試合を通じて神戸優勢だったなか、90分の戦いが0-0に終わってしまったものの、PK戦を4-3で制して勝利した。

山口蛍はこの試合にフル出場。勝負を決したPK戦では大きく枠を外して失敗してしまったが、リオネル・メッシら元バルセロナカルテットも立ったピッチで攻守にわたり、精力的に働き、J1リーグ王者の中心を担った。

このマイアミ戦の振り返りを求められると、「本番の試合という雰囲気でもなかったし、参考になるものではなかった」としたが、「ああいう選手たちとやれたってのはいい経験になったとは思う」とプラスに捉えた。

今季の神戸も強度が1つの根幹となるなかで、この試合に臨むにあたってテーマにしたところを尋ねられると、相手に合わせてしまった部分もあり、あまりうまくいかなったようで、残り期間で詰める必要性を説いた。

「去年、やってきたベースを変わらずにやりたいというのがあったなかで、相手も組織的にやってきているわけではなく、立っている位置もバラバラだったし、自分たちもやりたいことがうまくできなかった」

「どちらかというと、ボールを持てる時間もあったし、いつもは大体、ボールを保持するのであればなるべく『前に前に』という展開。そのなかで、最初の方はボールが持てるから、逆に『どうしよう』という感じの展開だった」

「でも、Jリーグでもそうなる試合もあると思う。そこは残り3週間くらいで改善していきたい」

そんな33歳は昨夏のアンドレス・イニエスタ退団からキャプテンマークを継承し、今季から代理ではなく、正式な主将に。「やることは変わらない」ときっぱり言い放ったが、身の引き締まる思いではあるようだ。

「サコ(大迫勇也)であったり、(酒井)高徳だったり、同い年の選手で、僕がやらない部分をやってくれたりするところもある。僕が1人で何かをやるってあまりない」

「そのなかで、試合では自分が(腕章を)巻くってことで、正直、タスクとしては難しい。成功と言えるのはリーグを連覇するか、ACLを獲るかしかない。それ以外は結果的に見れば失敗になる」

「そういう意味で引き受けたのは難しいミッションだけど、去年のベースもあるなかで、自信を持って戦えるってのもある。自信を持って今シーズンに挑んでいきたい」

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