米国株式市場=続伸、S&P最高値更新 企業決算追い風

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株式市場は全体的に好調な企業決算を追い風に続伸し、S&P総合500種が最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言も関心を集めた。

ナスダック総合は2021年11月に付けた終値での最高値(1万6057.44)を約2%下回っている。

外食大手チポトレ・メキシカン・グリルが予想を上回る四半期決算を受けて7.2%上昇。フォード・モーターも追加配当実施などを好感して6%高となった。

LSEGの6日時点のデータによると、これまでにS&P500種構成企業の半数余りが四半期決算を発表し、うち81.2%が利益予想を上回った。

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式取引担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は、総じて好調な決算を巡る楽観的な見方が引き続き市場のポジティブなバイアスを維持していると述べた。

S&P500の主要11セクターのうち9セクターが上昇。情報技術や一般消費財の上げが大きかった一方、主要消費財は軟調だった。

ニューヨーク州を地盤とする銀行持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は一時13%超急落したが、午後の取引で切り返し6.7%高で終了。新たに任命された会長が商業用不動産部門へのエクスポージャーを減らす方針を示した。KBW地銀指数は0.1%安。

ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は7日、連邦準備理事会(FRB)が年内に2─3回の利下げを実施する公算が大きいとの見方を示した。

クーグラーFRB理事はインフレ率が低下し続けることを「楽観視」しているとしながらも、金利を引き下げる前に、インフレ低下をより確信する必要があると述べた。

画像共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップは34.6%急落。前日発表した23年10─12月期決算で売上高が市場予想を下回った。

ウーバー・テクノロジーズは1─3月期のコア利益と総予約額の見通しが市場予想を上回った。ただ、資本配分計画に関する発表を14日の投資家説明会まで先送りしたため、株価は0.3%高にとどまった。

中国の電子商取引(EC)大手アリババ・グループは10─12月期決算を嫌気して下落した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.2対1の比率で上回った。ナスダックでは1.3対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は112億5000万株。直近20営業日の平均は115億8000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 38677.36 +156.00 +0.40 38613.89 38748.11 38571.01

前営業日終値 38521.36

ナスダック総合 15756.64 +147.65 +0.95 15690.35 15770.68 15645.81

前営業日終値 15609.00

S&P総合500種 4995.06 +40.83 +0.82 4973.05 4999.89 4969.05

前営業日終値 4954.23

ダウ輸送株20種 16076.12 +66.83 +0.42

ダウ公共株15種 837.47 -0.43 -0.05

フィラデルフィア半導体 4408.73 +70.46 +1.62

VIX指数 12.83 -0.23 -1.76

S&P一般消費財 1431.92 +15.93 +1.13

S&P素材 523.71 +4.21 +0.81

S&P工業 988.17 +6.32 +0.64

S&P主要消費財 782.59 -0.60 -0.08

S&P金融 650.32 +4.47 +0.69

S&P不動産 239.23 -0.14 -0.06

S&Pエネルギー 638.95 +1.05 +0.16

S&Pヘルスケア 1681.82 +4.35 +0.26

S&P通信サービス 272.10 +2.50 +0.93

S&P情報技術 3681.64 +52.04 +1.43

S&P公益事業 306.98 +0.16 +0.05

NYSE出来高 10.38億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 36305 + 175 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 36280 + 150 大阪比

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