ガラガラの客席→ようやくファンと一体化した開催国カタール。日本を破ったイランを撃破した迫力は凄まじかった【現地発】

現地2月7日に行なわれたアジアカップの準決勝で、開催国のカタールがイランと対戦。準々決勝で優勝候補だった日本を破って勝ち上がってきた難敵を2-3破った。

開始4分に先制を許したカタールは、17分にジャッセム・ガベルアブドゥルサラムのゴールで振り出しに戻すと、43分にはアクラム・アフィフがスーパーゴールを叩き込み、前半のうちに逆転に成功する。

【動画】左45度、カタール代表アフィフの圧巻ゴラッソ!
51分に、ハンドで献上したPKをアリレザ・ジャハンバフシュに決められて追いつかれるも、82分にアルモエズ・アリのシュートで勝ち越し点を奪取。最後はイランの猛攻を凌ぎ切った。

今大会、カタールの試合を取材するのは、レバノンとの開幕戦、パレスチナとのラウンド16に続いて3度目となるが、過去2試合ではそれほどホームサポーターの威圧感は感じられなかった。
開幕戦では、勝っているにもかかわらず、75分過ぎからファンが席を立ち始め、試合終了間際にはガラガラの状態に。パレスチナ戦でも空席が目立った。

ただ、この一戦では違っていた。バックスタンドに陣取ったカタールサポーターは布や国旗を振って、雰囲気を作り出す。

離席するファンも少なく、後半アディショナルタイムに相手DFが退場なった際には、オンフィールドレビューの間に複数の選手が観衆を煽って盛り上げるシーンもあった。

ようやくファンと一体化したカタールの迫力は凄まじい。連覇に王手をかけたホスト国は、現地10日の開催される決勝で初優勝を目ざすヨルダンと対戦する。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

© 日本スポーツ企画出版社