カナダ中銀、理事会メンバーは早過ぎる利下げに警戒感=議事要旨

Promit Mukherjee

[オタワ 7日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は7日、政策金利の据え置きを決めた1月24日の理事会の議事要旨を公表し、理事会のメンバーは根強いインフレが続く中で早過ぎる利下げに警戒感を持っていたことが分かった。

議事要旨によると、理事会メンバーは「とりわけインフレの持続性を懸念し、時期尚早な利下げを望んでいなかった」とされる。

また「メンバーは先行きについて、(住宅ローン金利や家賃などを含む)住宅関連コストの上昇が物価全体を押し上げ続けることに懸念を示した」。

理事会は、住宅市場が今年の春に予想以上に回復すれば、たとえ他の物価圧力が弱まっても、住宅関連コストの上昇が目標をかなり上回り続けるのではないかと危惧したという。

カナダの住宅関連コストは消費者物価指数(CPI)の4分の1余りを占める。昨年12月の前年比上昇率は6%で、CPI全体の上昇率の3.4%を上回った。

議事要旨によると、理事会は生産性の伸びがない中で賃金が上昇していることについても、インフレ圧力を高めかねないと懸念を示した。賃金の前年比伸び率は4─5%となっている。

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