ランサムウエア使った仮想通貨攻撃、昨年は被害額10億ドル超え=調査

Medha Singh

[7日 ロイター] - ブロックチェーン分析会社チェイナリシスは7日、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)を使った暗号資産(仮想通貨)関連の攻撃が2023年に11億ドルと、前年の5億6700万ドルからほぼ倍増したとの調査結果を発表した。病院や学校、政府事務所などが標的になった。

ただ、詐欺やハッカー攻撃など、仮想通貨に関するその他の不正行為による損失は前年よりも減ったとしている。

チェイナリシスによると、ここ数年のランサムウエア関連攻撃では、要求額が100万ドルを超える大規模なものが大半を占めている。「潜在的な利益の大きさと参入障壁の低さに引かれ、新たなプレーヤーが続々と増えている」という。

チェイナリシスによると、ファイル転送ソフト「MOVEit」を破壊するデジタル犯罪集団「c10p」は、ランサムウエアにより約1億ドルを稼いだ。政府の部局や英国の通信監督機関、英石油大手シェルなど、数百の組織がMOVEit絡みのサイバー犯罪被害を報告している。

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