『ONE PIECE』ドラゴン、実は良いパパだった!? とある習慣から見え隠れする家族への愛

漫画『ONE PIECE』のモンキー家といえば、傑物揃いで有名だ。祖父は海軍の英雄ガープ、父は世界を揺るがす革命家ドラゴン、そして子は海賊王を目指す現四皇ルフィとめちゃくちゃな一家だが、彼らには意外にも絆の強さを感じる描写が多い。それぞれ違う立場にいながら、お互いを大切に思っている描写に注目してみよう。

■ガープが取り持つモンキー家の絆

ガープは海軍の英雄でありながら、その明るい性格で部下からの信頼も厚い。予想外の行動やむちゃくちゃな振る舞いに周りは振り回されることも多いが、それも含め愛される人物だ。

そんな彼はルフィを立派な海軍に育てたかったが、海賊シャンクスに憧れた彼にそれを望むのは不可能であり、願いは叶わなかった。そうしたこともあり、作中でガープとルフィは出会う度に言い争いやケンカをしているが、そこに険悪な雰囲気は全くない。むしろ愛情さえ伝わってくるほどだ。

ガープはルフィに愛の拳をお見舞いしたり、頂上戦争ではエースとルフィを思い、自身の責務との間で苦しんだ。まさに愛情深いおじいちゃんの姿そのものだ。またルフィの自由すぎる性格は、かなりガープ譲りのところがあると感じる人も多いだろう。こうしたところも家族のちょっとした深いつながりを感じさせる。

一方、ガープとドラゴンの仲についての詳細は不明だ。しかし連絡を取り合っていることは作中からも伺える。エニエス・ロビーでロビンを救出した後、ウォーターセブンにいるルフィに会いに来たガープが、「ローグタウンでルフィを見送った」とドラゴンから聞いたことを明かしている。家族間の仲を取り持とうとするガープなりの優しさを感じるところだ。現にルフィは父の存在を知らなかったが、このときガープから父がドラゴンであることを知らされている。

■故郷である東の海を見るドラゴンの習慣

ドラゴンはガープに比べて登場回数が少なく、まだ謎に包まれた部分が多い人物だ。そのわずかな登場シーンの中に、ふとした時に故郷である東の海(イーストブルー)の方向を向く習慣があることが分かるなど、息子を気にかけていると思わせる描写も存在する。

ローグタウンでは海軍のスモーカーから追われるルフィを助け、その船出を見送っている。またルフィの手配書が出回りそれを目にした際には、「思うままに生きろルフィ」とつぶやく場面もあった。彼の取る行動からは、息子を大切に思い、陰ながら応援している親心が見え隠れすると言えるのではないだろうか。

ネット上では「ルフィのここぞというときに見せる、妙に落ち着いた感じはドラゴン譲りだな」と言った声や「しれっとガープに息子を見送ったと報告してるところに、ドラゴンのルフィへの愛情を感じる」「謎の多いドラゴンだけど、結構人間味のあるやつだよな」といった声もあった。

モンキー家はそれぞれ違った環境で過ごしながらも、心の深いところではお互いを大切に思っているようだ。しかし意外と彼らの絆が深いため、「これからの展開が不安すぎる」「重要なキーパーソンばかりだから、3人のうちの誰かにとんでもないことが起こるのでは」などと不安視する声も上がっている。モンキー家が勢揃いして家族の絆を深める機会は訪れるのか、今後の展開を期待したい。

(ヨークシャー)

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