反町隆史&波瑠&佐々木蔵之介『グレイトギフト』で共演中の3人が語る作品の魅力「登場人物全員が油断ならない」

By TV LIFE

ヒットメーカー・黒岩勉さんが脚本を手掛ける『グレイトギフト』(テレビ朝日系 毎週(木)後9・00)。大病院を舞台に、完全犯罪を可能にする未知の殺人球菌“ギフト”をめぐって巻き起こる謎の連続殺人や壮絶な権力争いを描いた、オリジナルのサバイバル医療ミステリーだ。キャストも豪華布陣で、病の妻を救うために奔走する病理医の藤巻達臣役は主演の反町隆史さん。藤巻とともに真相を追う検査技師の久留米穂希を波瑠さん、藤巻を利用して院内で暗躍し、理事長の座に就いた心臓外科医の白鳥稔を佐々木蔵之介さんが演じている。

TV LIFE webでは、反町さん&波瑠さん&佐々木さんの3人にインタビュー。役への思いやキャラクターの魅力、作品の見どころなどを語ってもらった。

◆藤巻、久留米、白鳥という役柄にどんな印象をお持ちですか?

反町:藤巻はコミュニケーションが苦手という設定で、最初は誰とも目を合わせないような人間だったのですが、妻を助けたいという思いから少しずつ変わってきています。視聴者の皆さんは藤巻の視点で物語を追っていくことになるので、変化という部分は大切に演じていきたいです。

波瑠:藤巻先生は不器用な人で、ときに自分を責めたりもするんですけど、“大切な人を守りたい”という思いは人一倍強い。いい意味で、泥臭いヒーローだなと思います。

佐々木:藤巻は巻き込まれ型の主人公ですよね。突然、事件の渦中に放り込まれて、彼なりに抗おうとするんだけど、周囲に翻弄されて、その意志はことごとくひねり潰されてしまう。その様は見ていて面白いんじゃないかと思います。

反町:久留米は、冷静で淡々としている一方、強い意志を持っている。その人物像が、波瑠さんと通じるところがあって面白いですよね。

佐々木:脚本の黒岩さんが、上手くダブらせている感じがします。登場人物たちは、そんな久留米に翻弄されていくことになるでしょうね。

波瑠:久留米はちょっと周りから外れて淡々としているキャラクターなので、クールに見えすぎないように、バランスを取るのに苦労しています。変わり者という点は藤巻先生と一緒なので、どう違いを出すか考えるのが楽しいです。

佐々木:白鳥と久留米はあまり接点がなくて。今のところ、波瑠さんと一緒にお芝居するシーンがほとんどないんですよね。

反町:意外とそうなんですね。

佐々木:他の作品で共演したことはあるんですけど。当時、波瑠さん自身から受けた印象と、今回演じられている久留米のキャラクターには、やはり重なる部分がある気がします。

波瑠:自分ではよく分からないのですが、“食べることに幸せを感じる”という久留米の特徴はすごく人間らしいと思いますし、私自身、一番共感できる部分です。

反町:白鳥先生は藤巻より病院内で立場が上ですし、年齢や経験からくるしたたかさも併せ持っている。妻の主治医でもあり、全ての面で上をいく白鳥先生に藤巻がどう対抗していくかも見どころになっていきます。

波瑠:白鳥先生は、名前のとおり優雅なたたずまいで、雲の上の人みたいな印象です。久留米は今後、藤巻さんとバディのような関係になっていくのですが、手が届かない存在の白鳥先生と、2人がどう対峙していくかも楽しんでいただきたいです。

佐々木:二重人格かと思うくらい相反する価値観を持っているのが白鳥。人を助ける話をしていたと思ったら、直後に人を殺す話をし始めたりする。その両面を当然のように飲み込む人間性が面白いなと思います。

◆これまでの撮影で印象に残っていることは?

反町:今回はとにかく“ナレーションが多い”という印象です。1話の時点で結構多いなと感じていたのですが、2話、3話と話数を重ねるごとにさらに増えていっているような…。これまでのキャリアの中であまり声だけのお芝居をしたことがなかったので、どこに焦点を当てて感情を込めていくかがすごく難しいです。ただ、藤巻の心の声は物語の核心につながる部分ですし、視聴者の目線に一番近くもあるので、特に丁寧に演じるように心掛けています。

波瑠:解剖シーンは手順も含めていろいろとやることが多いので、キャストもスタッフも慌ただしくなりがちなのですが、そんな時でも反町さんは、大人の対応で受け止めてくださって。現場をまとめるリーダー感に感銘を受けています。

佐々木:上層部の医師たちが一堂に会する1話の会議シーンが印象的でした。奥野理事長(坂東彌十郎)が会議中に倒れ、そのまま意識を失うというシーンだったのですが、リハーサルの時に、大挙して集まったベテラン医者たちが慌てふためいて「救急を呼べ!」などと騒いでいた様子が何とも滑稽で。「ここ病院やろ!」と(笑)。そのひと幕が印象に残っています。

◆そんな奥野の死も物語の1つの発端に過ぎませんでした。主要な登場人物たちが次々に謎の死を遂げていき、先が読めない波乱の展開続きとなっています。

反町:サスペンスの中に人間ドラマや謎解きの要素もあり、登場人物全員が油断ならない。スピード感のある飽きさせない展開で、最後までワクワクしながらご覧いただけるはずです。

波瑠:新たな犠牲者が出たり、思わぬ裏切りがあったり。話が進むにつれてどんどん先が気になって、心が休まる時間がありません。たくさんの登場人物の中で、誰を信じればいいのか疑心暗鬼になっていく藤巻先生に共感しつつ、私自身、ジェットコースターのような展開を楽しんでいます。

佐々木:はっきり言えるのは、特権や技術を利用して医者が“何しとんねん!”ということです(笑)。命を預かるべき人たちが病院で何をしているのか…その滑稽さも含めて、謎が謎を呼ぶ展開をお楽しみいただければと思います。

PROFILE

反町隆史
●そりまち・たかし…1973年12月19日生まれ。埼玉県出身。AB型。最近の出演作に、ドラマ『スタンドUPスタート』『オールドルーキー』『相棒』などがある。代表作『GTO』が『GTOリバイバル』(カンテレ・フジテレビ系)として復活し、4月1日(月)放送。

波瑠
●はる…1991年6月17日生まれ。東京都出身。O型。最近の出演作に、ドラマ『ガラスの城』『こっち向いてよ向井くん』『わたしのお嫁くん』『魔法のリノベ』『愛しい嘘~優しい闇~』『ナイト・ドクター』、映画「アナログ」などがある。

佐々木蔵之介
●ささき・くらのすけ…1968年2月4日生まれ。京都府出身。O型。最近の出演作は、ドラマ『マイホームヒーロー』、映画「ゴジラ-1.0」「シャイロックの子供たち」など。ドラマの続編となる映画「マイホームヒーロー」が3月8日(金)公開。

番組情報

『グレイトギフト』
テレビ朝日系
毎週(木)後9・00~9・54

●photo/渞忠之 text/海老原誠二 hair&make/池上 豪(NICOLASHKA)(反町)、犬木 愛(アージェ)(波瑠)、髙橋幸一(Nestation)(佐々木) styling/二村毅(hannah)(反町)、本間園子(波瑠)、勝見宜人(Koa Hole inc.)(佐々木) 衣装協力/ディウカ(ドレスアンレーヴ)、リューク(リューク)(波瑠)

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