「僕は事実上破滅した」」性的暴行容疑で訴えられている元ブラジル代表DFダニエウ・アウベスが裁判所で改めて否定「告発はマスコミで知った」

性的暴行容疑で逮捕されているダニエウ・アウベス[写真:Getty Images]

強姦の容疑で逮捕された元ブラジル代表DFダニエウ・アウベスが、法廷で涙しながら否定した。ブラジル『グローボ』が伝えた。

事件が起こったのは、2022年12月。バルセロナのナイトクラブの「モエ」のブース内で発生。被害者の当時21歳の女性はいとこや友人の隣に座っていた中、同行していた男性が2人をプライベートエリアに招き、シャンパンを飲ませたという。

女性たちは最初は拒否していたが、アウベスと友人の強引な誘いを受け入れ、5人でシャンパンを飲み、喋ったり踊ったりしていたとのこと。アウベスは被害者を意識し、抱きしめ、接近し、2度も手を股間に持って行ったとのこと。すると午前3時20分ごろにアウベスは宿泊者専用の個室に行き、女性を呼び、鍵を閉めて、女性を部屋に閉じ込めると、行為に及ぼうとしたが女性が抵抗。その後、女性に暴行を加えて無理矢理性行為に及んだという。

2023年11月にはスペイン検察当局は、アウベスに対して懲役9年を求刑。その後、10年間の監視付きの自由を与え、女性の1km以内に近づくことと、10年間の連絡の禁止を求めていた。

7日、アウベスはバルセロナの裁判所に出廷。女性との行為は合意の上で行ったものだと容疑を否認した。

「彼女が僕の前にいて、僕たちは関係を始めた。彼女が僕の上に座ったことを覚えている。僕は暴力的な男ではない。彼女に性行為を強要したわけではない。彼女は何も言わなかった。僕たちは2人とも楽しんでいたが、それ以上のことはなかった」

「家に帰ると、妻(ジョアナ・サンツさん)が家でベッドにいて、その後に寝たことを覚えている。いつもと同じことを言っている」

「彼女たちが僕を告発していることはマスコミで知った。全ての契約が破棄され、アカウントも停止させられた。僕は事実上破滅した」

ただ、アウベスは当日かなりアルコールを摂取していたことがわかっており、ナイトクラブに行く前に集まったレストランでは、ワインを2本、ウイスキーを1杯、ジントニックを何杯か飲んでいたことがわかっている。

アウベスの主張を受け、検察は「自身を被害者の立場に置いた」と批判し、「彼女は『出て行きたい』といった。そうしたために、彼女が望んでいないことはわかっていたはず。そして彼は顔を平手打ちした。屈辱的な行為である」とし、最高で12年の懲役を求刑した。

一方で、アウベスの弁護士は無罪を主張。さらにブラジルとスペインのパスポートの返還と、仮釈放を求めている。

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