清水建、今年度は営業赤字に 多額の工事損失見込む

Mayu Sakoda

[東京 8日 ロイター] - 清水建設は8日、2024年3月期の営業損益見通しが575億円の黒字から一転、330億円の赤字になる見通しだと発表した。資材や設備が高騰、今後も労務費などの上昇で多額の工事損失が発生することを見込んだ。

500億円を見込んでいた最終利益は、100億円に下方修正した。政策保有株縮減の一環として投資有価書証券の売却に伴い、23年4─12月期に239億円を特別利益に計上した。

併せて発表した4─12月期業績は、519億円の営業赤字だった。前年同期は281億円の黒字だったが、建設コストの上昇が響いた。前年同期に214億円の黒字だった最終損益も、208億円の赤字に転落した。

同社は発行済み株式総数の1.8%に当たる1300万株、100億円を上限に自社株買いを決議した。取得期間は2月13日─5月10日。

決算発表後、同社の株価は急落し、足元は14%超安の895円近辺で推移している。

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