珠洲、仮設住宅「暖かい」 報道公開、40戸9日から入居

応急仮設住宅を視察する泉谷市長=8日午前10時、珠洲市正院小グラウンド

 珠洲市は8日、能登半島地震の被災者向けに石川県が同市正院小グラウンドで整備した応急仮設住宅「正院町第1団地」を報道公開した。断熱性に優れた木造住宅40戸で、9日から順次、正院町の40世帯102人が入居する。

 仮設住宅は2DKが32戸、4LDKが8戸で、台所や浴室、トイレを備えている。給湯器や冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンも備え付けられた。床や壁に断熱材を入れ、断熱性の高い三重ガラスの窓を採用し、快適な室温に保つことができる。断水が続いているため、上水の受水槽と下水の浄化槽も設置した。

 見学した泉谷満寿裕市長は「暖かく、避難所より安心して暮らせる居住環境になっている」と述べ、456戸着工している仮設住宅の新たな建設に向け、用地確保を進める考えを示した。入居期間終了後、災害公営住宅として活用する可能性にも触れた。

 市は午後、正院公民館で入居者向けの説明会を開く。

  ●能登で雨や雪

 8日の石川県内は気圧の谷の影響を受け、能登では雨や雪の降る所があった。正午までの最高気温は金沢6.7度、輪島5.8度など平年並みとなった。

 金沢地方気象台によると、9日の県内は次第に高気圧に覆われ、曇りで昼すぎから晴れる見込み。

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