日本では試合に出場したメッシを中国人ジャーナリストが痛烈批判

7日、環球時報元編集長の胡錫進(フー・シージン)氏がSNS上で、香港での親善試合に欠場して7日に日本での試合に出場したサッカーアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを痛烈に批判した。

2024年2月7日、中国メディアの環球時報元編集長の胡錫進(フー・シージン)氏がSNS上で、香港での親善試合に欠場して7日に日本での試合に出場したサッカーアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを痛烈に批判した。

胡氏は自身の微博アカウント上でメッシに関する評論動画を掲載。その中で、米メジャーリーグサッカーのインテル・マイアミCFのアジア遠征に帯同するも4日の香港での試合を内転筋に違和感があるとして欠場したメッシが7日に日本で行われた親善試合の後半から出場してプレーし、香港での欠場で蓄積していた中国ネットユーザーのフラストレーションが爆発したこと、メッシが発表した声明で香港での欠場に対する謝罪が見られず多くの人が不誠実だと感じたことなどを紹介した。

そして、仮に試合に出られなかったとしても練習や試合の合間にサポーターたちとの交流はできたはずだとしたほか、せめてハーフタイム中にピッチに登場して観客にあいさつするなどの行為によってサポーターたちの失望を和らげるべきだったと非難。「彼は高額を支払った満員の来場者をだますためだけに香港にやって来たのか。はるばる中国本土からやってきた多くのサポーターは、ベンチに無表情で座る彼の様子を見るために来たのか」などと断じた上で「これを政治的な問題にするべきではないと思うが、今回の件は彼の道徳的な部分で大きな傷になった」と激しい口調で言い捨てた。

胡氏は、今回の香港におけるメッシの目に余る「塩対応」ぶりによって、これまでサポーターを大切にし、慈善的な活動に力を注ぐというメッシのイメージは完全に作り上げられたものであることが露呈したと主張。「メッシは単にサッカーがやりたいだけの道徳的には平凡な人間。香港で残した汚点を、日本での試合に出場したことでさらに際立たせた。これを挽回するには中国のサポーターに対する並々ならぬ説明と誠意ある謝罪が必要だ」などと論じている。

かつて強硬的な言論を放つ環球時報の編集長としてしばしば注目されてきた一方、サッカーやスポーツ分野の評論家ではない胡氏の「怒りの評論」に対し、中国のネットユーザーからはさまざまな意見が寄せられている。「中国のサポーターはメッシのことを持ち上げすぎていた」「メッシは基本的なリスペクトの精神に欠けている」「確かにスター選手だが、人としての態度は不合格」など胡氏を支持するユーザーが多く見られる一方で、「人を殺したり放火したりしたわけではないのに何が汚点だ。ケガの影響でエキシビションマッチに出られなかったというだけじゃないか」「何か良いこと言ってくれると思ったが結局みんなと同じ。単に注目の話題に乗っかりたいだけじゃないか」「胡氏はメッシを目の敵にしすぎ」など胡氏に対して批判的なコメントを残すユーザーも少なからず見られた。

また「試合に出なかったことに対する是非は、契約がどうなっていたかを見てから議論すべき」といった意見のほか、「サポーターたちは、メッシを愛するのか、香港を、中国を愛するのかという苦しい選択に迫られているじゃないか」というコメントもあった。(翻訳・編集/川尻)

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