NASAが新衛星打ち上げ 温暖化予測の精度向上へ

ロケットの内部に据え付けられた衛星PACE=1月30日、フロリダ州(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)は8日、地球観測衛星PACE(ペース)をフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げた。観測対象は二酸化炭素(CO2)を取り込む海の植物プランクトンや、空気中を漂い太陽光を吸収・反射する微粒子「エアロゾル」。いずれも地球の気候を左右する重要な存在で、観測は温暖化予測の精度向上につながると期待される。

 計画から9年、温暖化対策に後ろ向きなトランプ政権下では存続が危ぶまれた。設計上の寿命は3年だが長期運用を期待し10年分の燃料を積んだ。PACEはプランクトン、エアロゾル、雲、生態系の英単語の頭文字。

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