「国民に謝罪したい」日本撃破もなぜカタールに敗北? イランの上田同僚MFが悲嘆「正直、予想外の失点だった」【現地発】

2月7日に行なわれたアジアカップの準決勝で、日本を準々決勝で下したイランが、開催国のカタールと対戦。2-3で敗れた。

開始早々の4分にFWサルダル・アズムンのゴールで先制したイランは、しかし17分、43分と被弾し、前半のうちに逆転を許す。51分に、ハンドで得たPKをアリレザ・ジャハンバフシュが決めて追いついたものの、82分にアルモエズ・アリのシュートで被弾し、その後の猛攻も実らなかった。

優勝候補の日本を撃破したチームがなぜ、下馬評は高くなかったカタールに敗れたのか。試合後、ピッチで最後までうなだれていたジャハンバフシュは、「このゲームについて語るのは難しい。すべてをやったし、最善を尽くした。しかし、残念ながら、運は僕たちに来なかった。チームとして素晴らしいパフォーマンスができたと思う。このチームを本当に誇りに思う」とコメントした。

「状況を好転させるためにあらゆることをした。正直に言って、とても予想外の失点だった。特に1点目と3点目だ。試合に戻れるよう最善を尽くしたけど、残念ながら今日は何も起こらなかった」

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上田綺世と同じフェイエノールトに所属するMFは、「故郷の人々を幸せにするためにハードワークをした。でも残念ながら、結果を得られなかった。イラン国民に謝罪すべきだと思う。彼らを幸せにし、誇りに思ってもらうためにあらゆることをした。しかし残念ながら、幸運は僕たちにはおりて来なかった」と話し、こう続いている。

「個人的な最大の失望は、このグループの選手たちはもっと評価されるべきだということだ。素晴らしいパフォーマンスを見せた。厳しい大会なのは分かっていたけど、絶対に勝てるという強い信念を持っていた。我々の世代は本当に国民のために何かをしたいと思っていた。なぜなら、個々に素晴らしい選手のグループであり、サッカーのポテンシャルだけでなく、人間としても素晴らしいからだ。でも、結果を残せなかった」

「カタールおめでとう、彼らが勝者だ」と言い残し、日本戦で決勝点を奪ったイランの7番は会場を後にした。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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