《能登半島地震》「集団生活でもリラックスを」輪島の中学生にヘッドホン贈る 音楽プロデューサー・多胡邦夫さん(群馬・高崎市出身)

 能登半島地震により親元を離れて集団避難している石川県輪島市の中学生を支援しようと、群馬県高崎市出身の作曲家で音楽プロデューサー、多胡邦夫さん(50)は、自身が開発したヘッドホン250台を寄贈する。多胡さんは「長く続く集団生活でリラックスしてほしい」と話し、9日に生徒が避難している石川県白山市に自ら届ける。

 輪島市教育委員会によると、集団避難を希望した市立3中学校の生徒は約250人。約100キロ離れた白山市内の県立宿泊研修施設で集団生活を送り、施設や近くの学校で勉強している。

 プレゼントするのは、多胡さんが開発したヘッドホン「TAGO STUDIO T3―03」(約3万2000円相当)で、中学生に1台ずつ贈る。多胡さんによると、現地の中学生はスマートフォンで小さな音で音楽を聴いたりしながら周りに気を使っているという。集団生活では子どもたちのプライバシーが失われがちなため、関係者も寄贈を喜んでいる。

 多胡さんは「ヘッドホンをかけるだけでプライベートな世界ができる。とても音が良いヘッドホンなので、好きな音楽を聴いて元気になってもらえれば」と願っている。

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