「バファリンちょーうだーい!」「全員の給料払うから帰らないで!」と、叫ぶ。「医師の胸ぐらをつかむ」出産爆笑エピソード

引用元:gorodenkoff/gettyimages

たまひよONLINEで大人気の「出産爆笑エピソード」特集です。今回も楽しいエピソードが届きました。出産ってとにかく壮絶。壮絶ゆえに感動よりも「こんなはずじゃなかった」感が満載で、叫ぶ、我を忘れる、夫に八つ当たり、失態をおかす、などなど、「今じゃ笑い話」なエピソードがたくさん!
総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の浜脇文子先生に聞きました。

「早く切って!と思わず医師に蹴りを…」「倒れるわけないじゃ~んと、笑ってた夫倒れる」爆笑出産エピソード。助産師さんに聞きました。

痛みのあまり……。出産、舐めてました編

「ソフロロジー式分娩を行っている産院だったので事前にテキストを何度も読み、CDでイメトレして、呼吸の練習を繰り返して、いざ本番の分娩台へ!
私『アア゛アア゛゛ァァァ!!!!』
看護師さん『いまイキむと裂けるよ!ソフロロジー!ふぅぅぅー!』
私『フゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥゥーーーー!!!!!』
実際は息を吐くというより『フー』と声を出しているだけ。出産の痛みを舐めてたわ……」(あーまま)

「雑誌やネットで『出産で使う』と言われるテニスボール。『使わないよね~、どうやって使うの~』なんて、バカにして出産バッグに入れなかったのですが……。あまりの痛みに叫んでいたら、助産師さんがテニスボールを持ってきて腰を押してくれ、痛みがかなりやわらぎました。コロナ禍で立ち合いNGのためひとりでのお産だったのですが、忙しい助産師さんに代わって実習生の学生さんがずっと押してくれました。実習生さん、あの時は本当にありがとう。皆さん、テニスボール必須です!(笑)」(maaai)

「痛すぎて『もう生まれるー!!!』と、泣き叫んだら、助産師さんに『初産婦さんはそんなすぐには生まれないのよー』って冷静に言われました。食事もとれずお尻も痛くて、渡されたテニスボールも投げて、かけていた自分のメガネもぶん投げました(笑)」(あーちゃんりゅーくんママ)

「分娩中はずっと『痛い~!!!』『なんかでる~!!!』と、声が枯れるほど叫んでいました。陣痛室では叫ぶのを我慢していましたが、一回叫んだらタガが外れしまって。夫が向かっている途中だったので『分娩は夫さんの到着を待ちますか?』と、聞かれたけど『待ちません!』と、即答。夫よ、ごめん」(もちもち)

「子宮口全開でもう少しで生まれるって時になかなか出てこず、先生におなかを押され、ただでさえ痛いのに更に痛くて、先生の胸ぐらを掴んでしまった…」(ぎょうざ)

「下の話なので不快な方はスルーしてください。
出産後は分娩台の上で管を通しておしっこを全て出してから病室へ、という産院でした。まさかの1Lオーバーの尿が膀胱に溜まってました。陣痛の痛みでトイレへ行くのを忘れていたけど、膀胱ってそんなにおしっこ溜まるんだーと驚き。尿瓶からおしっこがこぼれて、産後のつらい身体で着替えた術後着もおしっこまみれ(笑) 助産師さんもビックリ&大笑いでした。踏ん張っても中々ベビーが降りてこなかったのは、膀胱がおしっこでパンパンだったのが原因らしい(汗)」(さくまま)

あの時は真剣だった……。でも、今思うと笑える編

「出産前日から入院し、助産師さんに『夕ご飯とシャワーを済ませてからNST検査室に来てね』と、言われました。すでに陣痛があり『ご飯もシャワーも無理です!』と、助けを求めたら『ご飯は少しでもいいから食べて、シャワーは絶対浴びて』と言われました。一歩も動けないほどの痛みでしたが、頑張って白飯とマスカットを口に詰め込み、シャワーは浴槽内に正座して5分間滝行のように浴びてました(笑)」(くらげ)

「臨月の食材の買い出しは、冷蔵庫にあっても夫の迷惑にならないよう意識していました。が、何を思ったかある日突然魚を買いたくなり、鱗や内臓など未処理の大きな魚を一匹買ったら、その日に陣痛が。夫と病院へ行き私は入院となりましたが、夫はコロナ対策で帰宅することに。陣痛に苦しみながらなんとか交わした最後の会話が『魚の処理よろしく…』(笑)」(はな子)

「吸引分娩がダメなら緊急帝王切開になるという状態のとき、吸引分娩中の医師と夫から『ほら!下見える⁉もう頭が出てるよ!』と、(励ましの意味で)言われましたが、私は『見えない!!!!』と、言い放ちました。見ようと思えば見られたのですが、いきむことに集中したくて、『見てる場合じゃない!!!!』という気持ちでした」(なお)

「陣痛MAXの時、ふいにドラゴンボールの悟空が頭に浮かび、必殺技を出すような感じで『はーーーー!!』『だーーーー!!』と、叫んでました。隣の分娩室にも妊婦さんがいたのですが、だいぶうるさかったんじゃないかと(笑)」(ほんだし)

「子どもの頭が38㎝と大きく、なかなか生まれない大変なお産でした。心配そうに必死に応援してくれてる夫の姿が視界に入ったのですが……。病院から借りている青っぽい帽子とマスクがパツンパツンにくい込んでいる姿を見て、遺伝だなと思いました(笑)」(ズボラママ)

「第1子の頭囲は38㎝と大きく会陰裂傷で難産でした。医師からは『良く下から産めたね、がんばったね!』と、褒めていただきました。しかし立ち会った夫が呑気に『安産でよかったね!』と、言ってきたので『てめーのせいだよ!』と、ブチ切れました。夫の頭は大きく、野球部時代は特注サイズのヘルメットでした。アダ名は栗頭先生です」(まや)

「ソフロロジー式分娩では呼吸法が大事です。けれどもいざ分娩では上手く呼吸できず、あまりの痛さに叫んでいたら、先生に『赤ちゃんが苦しがるから、ゆっっっくり呼吸しなさい!』と、怒られ冷静に。呼吸法もサンシャイン池崎の真似をしたら上手くできて、『突然上手になった…』と、先生に褒められました(笑)」(まり)

「会陰切開後の縫合時に、男性医師から『お尻に力を入れないで』と、言われましたがどうしても力が入ってしまう。そこで『ふにゃー力入れない、ふにゃーふにゃー』と、言いながら耐えていました。その時は分娩室で男性医師と2人きり。今思うとかなり恥ずかしい光景ですよね……」(BTS大好きママ)

「私は身体がかなりかたい。分娩台に乗って機械に足をのせたら思ったより開脚で、痛くてしんどくて『これ以上は足が開きません!』と叫んだら、焦った先生が機械の操作を間違えて更に開かれることに。マジで死ぬかと思った……」(けいと)

半端ない痛みと闘うなかで珍発言続出のエピソード編

「陣痛が痛すぎて、分娩台の上で『バファリンちょーだい!』って叫んでました」(mk)

「出産前はいきみ逃しのシミュレーションばかりしていた私。いざ、いきむって時に『あれ?いきむってどうやるの?』と、頭が『?』状態に。分娩台のバーを握らされた際には『これは押すんですか?!引くんですか?!』と、聞きました(笑)」(うぃずみー)

「妊娠中、笑福亭鶴瓶さんがCMをしている麦茶にハマりました。分娩時もその麦茶を持ち込みましたが、飲み物が欲しい時は『鶴瓶ーーー!!!』と、叫んでました(笑)」(ニシキドユ)

「子宮口5cmの時、ちょうど助産師さんの日勤と夜勤の交代の時間でした。『帰るけど頑張ってね』と、日勤の助産師さん全員が来て応援の言葉をかけてくれたのですが『帰らないで!全員いて!全員分の給料払うから!』と、叫び爆笑されました(笑)」(てん)

「私『うんち出た~!!!』 助産師さん『それ赤ちゃん!しかも出てない!』っていうやりとりを、ずっと繰り返し、後半は分娩台の体位がしんどすぎて、私『一回しゃがませて~!しゃがんだら絶対出せる~!!しゃがみたい~!!!』 助産師さん『絶対無理(爆笑)』みたいな、わけわからん会話をずっとしていました(笑)」(ちゃむ)

「夫が片手で腰をさするので『ちゃんと(両手で)してよ!』と、言ったら『位置的に無理。ちゃんとってなに? 』と反論されて、痛みで朦朧とするなか出た言葉が『覚えてろよ……』でした(笑)」(みゆ)

「陣痛があまりにも痛すぎて『今日はもうやめよう、明日にしよう』と、真剣に言いました。ちなみに3人目の出産でした(笑)」(カスミン)

夫よ、そーじゃないだろーエピソード

「陣痛の痛みが強くなり、助産師さんに診てもらうために、付き添っていた夫にナースコールを頼みました。『どうされましたか~?』の問いに、夫がナースコールをマイクみたいに持って話し始めて……(笑)」(まさこ)

「助産師さんに『赤ちゃんの頭出てきたよ!触ってみる?』と聞かれたけど、そんな余裕はなく『いいです』と、断ると、夫が遠慮なく覗き込んで『ほんとだ!髪の毛フサフサ!』と、盛り上がる姿に少しイラっとしました」(もっこ)

「帝王切開での出産で夫も立ち会いました。出産後の縫合のとき、夫がカバー越しにちらっと見えたそうで、『サラミを縫い付けているようだった』という言葉にイラッ。以来、夫の態度に不満があるときは、食事に大量のサラミを出します(笑)」(ちーちゃん)

「陣痛中、隣の分娩室からラストスパートの妊婦さんの声が聞こえました。こっちもそこそこの痛みに耐えるなか、お隣さんは無事に誕生した様子。ふと横を見ると夫がもらい泣きをしてました……。これからが本番なのに……」(空)

「助産師さんが呼吸法を教えてくれたのですが、立ち会った夫が一生懸命やってました(笑)」(みきてぃ)

「立ち合い出産の予定でしたが、コロナ禍だったので直前まで待合室で待機していた夫。子宮口が開いていざ出産って時に、待合室にいるはずの夫がいない!看護師さん全員で探しに行っちゃって、ひとりポツンと分娩室に取り残されました。私は痛みに耐えながら夫待ちが長すぎて、心底恨みました。結局夫は病院の外にある自販機に自分の飲み物を買いにいっていました」(かまぼこ大好きの妻)

夫よ、ごめんなさいエピソード

「陣痛に耐えているとき、何故かひたすら夫のズボン引きずり下ろそうとしてました(笑) ジーンズでベルトをしていたから良かったけど、ジャージだったら終わってたな……」(かずさ)

「2人目の出産は深夜で、時間がかかりそうだという事で夫が一旦帰宅。が、帰った途端、私もおなかの子も元気になって2時間後に出産。ヘトヘトな私は夫への報告をせずそのまま爆睡。翌朝、夫が病院のインターホン鳴らしたら『おめでとうございます』と言われ、全てを悟ったと言っていました(笑)」(みわ)

「里帰り出産でした。陣痛に24時間苦しみそろそろ生まれる!というタイミングで夫が県外から到着。ラスト10分だけ参加の夫にイラついて『入ってこないで!!』と、叫んでました(笑)」(ゆー)

「陣痛が痛すぎるのと不安すぎて、部屋から出ようとする助産師さんを『行かないでー』と、大声で何度も呼び止めていたら『俺じゃ不満?』って言う夫に、力強く思いっきり『うん!!』と、言ってしまいました」(ころ)

やっぱり出産ってすばらしい。元気をもらった編

「分娩中にリラックスできる曲があれば持ってきてくださいと言われたのですが、隣の分娩室からB'zの『ultra soul(ウルトラソウル)』が聴こえてきて(笑) おかげで元気がでました」(おうちゃん)

「自分が分娩室に誘導された時に、隣の部屋から『もう無理ー!』と、絶叫が……。それがほどなくして『頑張るー!』に変わり笑ってしまった。私も痛くて緊張していたけど、頑張ろうって思えました」(なつお)

「普段はあまり感情を表に出さない夫。でも私の陣痛の様子に腰を抜かし、子どもが生まれたときには大号泣していました」(つむ)

そしてこんな声もありました。

「爆笑ではないのですが。産科医には『きっと安産だよー』と、言われていましたが、24時間かかりました。2700gと言われていた赤ちゃんの体重も、生まれてみたら3702gでした。何も当たらんやないかい!」(ゆー)

総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の浜脇文子先生に聞きました。

「どんなに医学が進歩しても、お産を100%コントロールすることはできないです」と、浜脇先生

「今回も生命力みなぎるエピソードが届きました。本当にお産って、ひとりひとりストーリーがありますよね。

『みっともない姿を見せた』『バースプランは、ひとつも叶えられなかった』なんて挫折感を味わうママもいるようですが、落ち込む必要はありません。

お産ってそういうものなんです。
最後のエピソードの方のように、医学が進歩した現代でもすべて予想が外れた、なんてことはアルアル話。我々助産師や産科医は『お産をコントロールすることはできない』と、知っているのでまったく驚きません。

そもそも偉大なる自然を、生命力をコントロールしようと考えること自体、おこがましいことかもしれませんね。

皆さん、理想のお産があると思います。バースプランを綿密に立てるのもすばらしいです。けれども出産時に想定外なことが起きてもうまくいかなかったと否定せず、『おーっと、こういう展開ですか』と、ポジティブ変換すれば辛いお産も少しは楽しめるようになれるはずです。
そもそも理性が吹っ飛ぶほどの痛みに襲われているのに、優等生でいる必要はないのですから。

そして『こんなはずじゃなかった』体験は、その後の育児でも大いに役立ちます。
赤ちゃんも出産と同じで、私たち助産師でもコントロールすることはできません。育児に行き詰まったら『そういえば出産も思い通りじゃなかったな』と、思いだしてください。そして出産時と同じく、いろんな人に助けを求めてください。私たち助産師もいつでも、お助けに参上いたします!」

濵脇文子(はまわき ふみこ)

助産師・保健師・看護師。大阪大学招聘准教授。星薬科大学非常勤講師。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務。母と赤ちゃんの笑顔が大好きで、数千人の母子のケアに携わります。産前産後ケアセンターの立ち上げに参加したり、民間企業での事業開発など多方面で活躍。自治体の講演や各種メディア執筆では、ひとりひとりのペースにあわせた母に寄り添う姿勢と、明るく軽快な語り口で人気を博します。

文/和兎 尊美

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年11月の情報で、現在と異なる場合があります。

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