保育園からの電話に思わず「げっ」と感じる親 葛藤する気持ちは「頑張ってる証拠」 ワ―ママの思いに迫る

保育園から着信があると、ドキッとしてしまう人は多いのではないでしょうか。怪我をしたのか具合が悪いのかと心配になると同時に、働いている人にとっては仕事をどうするかも考えなくてはいけません。

4人のお子さんをもつあんこ(@4kids_anko_twins)さんは、Instagramでお子さんとの暮らしの様子を漫画にして投稿しています。

今回投稿されたのは「保育園からの電話と母の葛藤と苦悩」と題されたお話です。

保育園からの電話に、一瞬「げっ」と思ったというあんこさん。しかし、本当はそう思わずに子どもの心配だけをしてあげる優しい母でありたいと考えていました。

保育園からの電話と母の葛藤と苦悩⑤(@4kids_anko_twinsさんより提供)

とはいえ、子どもが体調を崩したあとにしなくてはいけないことは、心配だけではありません。実際は、受診や食事などのこと、働いていれば仕事のことも考えなくてはいけませんよね。

保育園からの電話と母の葛藤と苦悩⑦(@4kids_anko_twinsさんより提供)

そんな大変さから「げっ」と思ってしまうことは、それほど育児を頑張ってる証拠だと伝えてくれたあんこさんでした。

こちらの漫画について、あんこさんに話を聞きました。

「頑張っている証拠」と伝えたい

ーこの投稿の漫画を描こうと思った理由を教えてください。

保育園からの着信があったときの自分の反応が「我ながら酷いな(笑)」と思ったことがきっかけでした。
子どもの体調が心配なのも本心です。でも自分が”母ではない自分”でいられて”自分のペースで物事を進められる時間”が貴重で大切というのも本当です。
そこに葛藤や悩みを抱えている人はきっと多いだろうなと。そう思っているのは悪いことではなく「頑張ってる証拠だよ!」「頑張ってて偉いんだよ!」ということを伝えられたらいいな、という気持ちで描きました。

ー『「げっ」と思ってしまうことはそれほど母業を頑張ってる証拠』とありますが、このように感じた理由について詳しく教えてください。

子どもが体調を崩すと”子どもを看病する”というのは当然なのですが、先回りして考えることがとても多いと思うんです。
病院の受診のタイミングや病児保育利用、仕事・行事予定などの確認調整、食事の支度や食材や薬の確認など。
それを考えなければいけないのがわかっているからこその「げっ」という反応なのではないかなと。
ここまで考える必要がなくて、心配するだけであれば「げっ」という反応は出てこないと思います。
『ここまで考えられる人=母業(育児)を頑張っている人』ではないでしょうか。
もちろん父親がこういったお迎え要請に対応しているご家庭もあると思うので、頑張っているのは母親だけでなく育児をしている人みんなだと思っています。

保育園からの電話と母の葛藤と苦悩⑧(@4kids_anko_twinsさんより提供)

会社勤務とフリーランスの違い

ー働くなかでお子さんの看病をするために時間を作るのは大変かと思います。会社勤務の事務職のときと在宅フリーランスとどちらも経験されていますが、それぞれどのように調整されていましたか?

事務職時代は直属の上司が子育て中の女性だったのもあって、かなりすんなり早退したり、休ませてもらったりしていました。
期日がある仕事はリストアップして、手順や締め切りもわかりやすくしたうえで他の人に引き継いでから早退していました。
フリーランスになってからは、子どもが昼寝している間やテレビを見ている間などにいかに作業をするかが肝です。あとは寝かしつけることに必死で寝落ちしないようにして、夜に作業することが多いです。

ー子どもが体調不良のときに、事務職と在宅とでそれぞれのよかったことと大変なことにはどんな違いがありましたか?

事務職の頃は基本的に家では仕事ができないので、休みとなったら仕事脳はオフにできたのがよかったです。
フリーランスだと自分1人なので、基本「仕事仲間に申し訳ない」と頭を下げるとか「周囲の人にどう思われるか…」という人間関係の悩みがないので気は楽です。
ただやるべきことはあるので、仕事脳がオフになることはほとんどなく「いつ作業できるか…」と常に戦々恐々とし、オンオフがまったくなくなってしまったのが難点です。それぞれ一長一短です。

保育園からの電話と母の葛藤と苦悩⑥(@4kids_anko_twinsさんより提供)

4人の育児の大変さ

ーあんこさんのお子さんは4兄弟とのことですが、それぞれのお子さんの体調管理はどのように意識していますか?年齢によって違うことがあれば教えてください。

子どもはやはり3歳までがよく体調を崩すな、という印象です。
特に鼻風邪からすぐ中耳炎、発熱となるので、1歳双子は鼻水が出たらすぐに小児科へ行きます。
逆に3歳を越すと、軽い風邪症状なら少し様子見します(笑)。酷くならずに治ることもあるので。
食事は栄養たっぷりで温かいものは摂ったほうがいいと思い、野菜たっぷりのスープや味噌汁などの汁物をほぼ毎日作るようにしてます。あと冬場は特に、リビングの温度湿度には気をつけています。

保育園からの電話と母の葛藤と苦悩⑨(@4kids_anko_twinsさんより提供)

ー同じように子育てで悩む親に、伝えたいことなどがあれば教えてください。

「悩むほど真剣に子どもに向き合ってる自分偉いな」と、悩んでいる自分をまず褒めてほしいと思います。私は悩んで悩んで落ち込んだとき、友達と「私たちこんだけ悩んで、子どものことを考えてるの頑張ってるよね、偉いよね」と言い合ってます。
別にその悩み自体は解決していませんが、それだけでもかなり心が軽くなります。友達でも夫婦でも、そういった声をかけ合う人がいると気持ちがかなり違うと思うので、皆さんにそういった相手がいたらいいなと思います。

ー他の投稿ではいろいろな育児漫画を投稿されていますが、今後はどのような投稿を届けていきたいですか?

根底には、育児に奮闘中の方々を応援したい、という思いがあります。
幸い最近「勢いがあって面白い」と言っていただく機会が増えてきました。育児中のバタバタ余裕のない日常を「わかる!楽しい!面白い!」と笑っていただけるような、見た人が前向きな気持ちになれるような投稿をしていきたいと思っています。
あとは4人分の育児の経験値を活かして、役に立てるような投稿も今後は織り交ぜていきたいです。

子育てで悩むことは多いと思います。しかし、そんな悩んでいる自分を褒めてあげてもいい、そんなふうに思えるあんこさんの漫画は、多くの人の心を軽くしていることでしょう。

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ほ・とせなNEWS編集部

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