全豪で疲労困憊のメドベージェフが連覇の懸かるロッテルダム大会を欠場「プレーできるほど回復していない」<SMASH>

男子テニス世界ランク3位のダニール・メドベージェフ(ロシア/27歳)がディフェンディングチャンピオンとして出場を予定していたツアー大会「ABNアムロ・オープン」(2月12日~18日/オランダ・ロッテルダム/インドアハードコート/ATP500)を、疲労の蓄積と右足の負傷により欠場すると表明した。

昨年大会では失セット数を2に抑えて優勝を飾ったメドベージェフ。今年は500ポイントのディフェンドが懸かっていたため何としても参戦したいところだったろう。だが先の全豪オープン(四大大会)では2セットアップから大逆転負けを喫したヤニック・シナー(イタリア/4位)との決勝を含め、幾度となくタフな試合を乗り越えたこともあり、27歳の身体は悲鳴を上げていたようだ。

メドベージェフはロッテルダム大会の公式サイトを通じ、欠場について以下のコメントを発表した。
「残念ながら、ロッテルダム出場を辞退しなければならない。オーストラリアで信じられないほどタフな試合を続けた後、僕の身体(特に右足)はタイトル防衛に向けてプレーできるほどには回復していない。僕はロッテルダムでプレーするのが大好きだ。この大会には長い歴史がある。2025年に再び開催されることを楽しみにしているよ」

これに対しトーナメントディレクターを務めるリカルト・クライチェク氏はメドベージェフの全豪準優勝を称えつつ、次のような言葉を残している。「我々は皆、ダニールのオーストラリアでの努力を見ていた。だが(結果的に)それが彼の大会参加の妨げになったという事実は、彼にとっても我々にとっても非常に残念に思う。また彼に会えることを楽しみにしている」

これにより今大会に第2シードでエントリーしていたシナーがトップシードに繰り上がることが確定。その他にはアンドレイ・ルブレフ(ロシア/5位)、ホルガー・ルネ(デンマーク/7位)、フベルト・フルカチュ(ポーランド/8位)らそうそうたるメンバーが集結する予定だ。

文●中村光佑

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