河井夫妻大規模買収事件 元県議の控訴棄却 「買収の認識があったと認定した判断に誤りはない」 広島高裁

河井夫妻の大規模買収事件をめぐる被買収側の裁判です。
広島高裁は1審の有罪判決を不服として控訴していた元県議会議員の訴えを退けました。

元県議の佐藤一直被告は4年前の参議院選挙をめぐり、河井案里氏を当選させる目的と知りながら夫・克行元法務大臣から現金30万円を受け取ったとして、1審の広島地裁は罰金20万円などの有罪判決を言い渡していました。

佐藤被告は「買収の認識はなかった」と無罪を主張し、控訴していました。
8日の判決で広島高裁の森浩史裁判長は現金が当選祝いという認識について「無投票による当選の2か月後に一度も渡したことのない当選祝いと説明したというのは、不自然と言わざるを得ない」とした上で、「現金を受取った後も領収書を交付するなど金銭の流れを明確にしなかった」と指摘しました。

さらに克行氏との面会、金銭交付の時期などから「買収の認識があったと認定した判断に誤りはない」と控訴を棄却しました。

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