週の初めは大雪でしたが今シーズンは暖冬傾向が続いています。自然界でも異変が起きていて、長野県内に飛来する「ハクチョウ」が極端に少ないということです。
(記者リポート)
「安曇野の冬の風物詩ハクチョウ。今年は天候の影響で異変が起きているようです」
シベリアからやって来るコハクチョウの初飛来は2023年の10月半ばと例年通りでしたが、その後は様子が違いました。
アルプス白鳥の会・会田仁さん:
「年明け増えるかなと思ったけど、やはり増えなくて2月に入ってこの数だとワースト記録になるのでは」
この30年間、300羽を下回ることはありませんでしたが、今シーズンは最も多かった日(1月31日)でも255羽。
直近の5シーズンは少ない時で300羽台後半、多い時は1200羽を超えていました。
なぜ、これほど少ないのかー。
アルプス白鳥の会・会田仁さん:
「長野県より北の方、新潟、山形、エサを食べる田んぼにほとんど雪がない。なにも南下しなくてもハクチョウたちはエサを食べることが越冬の仕事ですから」
餌となる落穂などを得られるため、ハクチョウは安曇野より北の飛来地に留まっているとみられています。
見学に訪れた人:
「減っているのは間違いないですね。難しいんでしょうけど温暖化によるものなんでしょう」
移動距離が短くなればハクチョウにとってはケガなどのリスクが減りますが、安曇野に渡る数は今後も減る可能性があります。
アルプス白鳥の会・会田仁さん:
「数が減ってくるのが年々続くと、もしかしたら、来なくなることはないと思うんですけど、年々、少なくなっちゃうかな」
会田さんは北帰行も早まり、2月中にいなくなる可能性もあるとみています。
状況は諏訪湖も同じ。「諏訪湖白鳥の会」によりますと、今シーズン飛来したのはたった2羽です。
10年ほど前までは毎年100羽から200羽が来ていましたが年々数が減り、滞在期間も短くなっているということです。
温暖化は信州の「冬の使者」にも大きな影響を及ぼしています。