ECB、利下げ待つべき 「ある時点で賭けも必要」=ベルギー中銀総裁

[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウンシュ・ベルギー中銀総裁は8日、ECBは賃金に関するデータが得られるまで利下げを待つのが望ましいと述べた。同時に、インフレが恒久的に低下しているかについて、ある時点で賭けに出る必要もあるとの考えを示した。

ウンシュ総裁は欧州のシンクタンク、ブリューゲルが主催したイベントで、賃金に関する一段のデータが得られるまで利下げを待つ必要があると述べ、ECB内の他のタカ派と歩調を合わせた。

同時に中銀当局者としては珍しく、必要なデータが全て入手できていなかったとしても、ECBは賭けに出なくてはならない可能性があると言及。「妥当な期間内に完全な確信は得られない」とし、「賃金に関する一段のデータが得られるのを待つ価値はあるが、ある時点でインフレがどこに向かうか、賭けに出なければならない」と語った。

賃金の伸びについては、減速しているものの、力強く減速しているわけではないとの見方を示した。

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