イラク、連合軍空爆で自国任務は終了に向かう=報道官

[バグダッド 8日 ロイター] - イラク軍のヤヒヤ・ラスール報道官は8日、イランに支援された武装勢力に対する米主導の有志連合軍によるイラクでの度重なる空爆を受け、イラクによる任務が終了に向かっていると発言した。連合軍の動きは「不安定化の要因となっており、イラクを紛争の連鎖に巻き込む恐れがある」との懸念も示した。

米軍は7日のイラクでの攻撃で、イランの支援を受けた武装勢力「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」の司令官を殺害したと発表した。

イラクに駐留する連合軍を巡っては米国とイラクの協議が1月に始まったが、その24時間以内にヨルダンでドローン攻撃によって米兵3人が死亡した。米国は、イランが支援するシリアとイラクの武装勢力が関与したと指摘した。

イラクのフセイン外相は6日にブリンケン米国務長官と電話で協議し、連合軍を巡る協議の再開を呼びかけた。協議は少なくとも数カ月かかると予想されており、結果の行方は不透明だ。

イラクに駐留する米主導の有志連合軍は、過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うために設けられた。米国はイラクに2500人の兵士を派遣し、イスラム国の活動再開を防ぐために現地部隊に助言と支援をしている。

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