【日本人選手の新チーム紹介~ニューヨーク・メッツ~】転換期とはいえPS進出に向けて戦力は十分

2023年は開幕前に大型補強を敢行して勝負に出たが、序盤からまさかの低迷を喫してチームは解体。今季は2025年に向けての「転換期」とみられているが、主力が本来の力を発揮し、新戦力が期待に応えれば、ポストシーズン(PS)進出も夢ではない。

2023年はマックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーの強力2本柱を完成させ、さらには千賀滉大を獲得するなど超大型補強を行い、盤石の体制で開幕を迎えた。しかし、チームは序盤からなかなか噛み合わず、トレード期限直前には2大エースを放出。そこで孤軍奮闘したのが千賀だった。

7月はじめからシーズン終了までに6勝(2敗)を挙げ、防御率2.44を記録。メジャー初年度で12勝7敗、リーグ2位の防御率2.44、リーグ8位タイの奪三振202をマークし、新人王投票で2位、サイ・ヤング賞投票では7位など、エースとして十分な成績を収めた。

今季の投手陣は千賀を中心に、ヤンキースからFAとなった実力者、ルイス・セベリーノを加えた。

さらには、ジャイアンツからFAとなっていたショーン・マナイアも獲得。そして、昨季13先発のホセ・キンタナ、ブリュワーズからトレードで獲得したエイドリアン・ハウザーと続く。また、中継ぎにはレイズからFAとなっていた通算ホールド数179のベテラン左腕、ジェイク・ディークマンを補強した。

そして、同時に獲得したのが、オリオールズからFAとなっていた藤浪晋太郎だ。メジャー1年目はアスレチックスで先発から中継ぎに転向し、オリオールズでは地区優勝に貢献した。メッツでも同様にリリーフとしての活躍が見込まれている。

さらに、2年連続で30セーブ以上を記録するも、昨年のワールド・ベースボール・クラシックで負傷して全休となっていた守護神のエドウィン・ディアスが帰ってくる。

打線でも頼もしい主力は健在だ。1番打者のブランドン・ニモは好守のハリソン・ベイダーがレッズから加入したことでセンターからレフトに守備位置を変える。3番は、昨年シルバースラッガー賞を受賞し、オールMLBチーム(2ndチーム)の遊撃手に選出された強打好守のフランシスコ・リンドーアがチームをまとめる。

そのほかにも、2年連続40本塁打超えのピート・アロンソが4番に座り、新人捕手としてはメッツ史上最多の25本塁打を放ってブレイクしたフランシスコ・アルバレスがマスクを被る。

今季は「2025年以降のコンテンド(=PS進出を目指す)に向けた移行期」とみられているが、主力スター選手が活躍し、新加入選手が期待に応えれば、PS進出も不可能ではない戦力が揃っている。バック・ショウォルターに代わり、元ヤンキース・ベンチコーチのカルロス・メンドーサを新監督に迎えるメッツは、ナ・リーグ東地区の台風の目となるかもしれない。千賀と藤浪の日本人投手のリレーにも期待して、メッツの奮闘を楽しみたい。

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