奈良県の自動販売機の「画期的な仕組み」が話題  「全国で普及してほしい」

奈良県にある「募金できる自動販売機」がX上で話題になっています。

投稿したのは、法政大学・教授でXユーザーの「島野智之(@freeliving_mite)」さん。

当ポストは2024年2月7日時点で2万2000件を超えるいいねが集まり、「選択肢があるのも、お釣りを入れやすいのも素晴らしい」「英語表記にするともっと良いと思う」といった声が寄せられるなど大反響となっています。

記事後半では日本における募金実績についても紹介します。

※投稿された写真は【写真3枚】をご参照ください。
※今回紹介するポストは、投稿者様の許可を頂いております。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

奈良県の自動販売機に導入された募金システムが話題

「奈良の自販機に『募金』も入っている。素晴らしいと思う」そんなコメントとともに投稿されたのは、一枚の写真でした。

出所:@freeliving_mite

そこに収められているのは、緑色の自動販売機。よく目にする光景ですが、右下を見てみると…飲み物の横には「募金」ができるボタンが三つ並んでいるのがわかります。

出所:@freeliving_mite

金額はそれぞれ10円、100円、500円を選べるようになっています。その上の説明書きを見ると「奈良公園の鹿の保護活動への募金」とのこと。飲み物を買うのと同じ手順で募金できるシステムのようですね。

島野さんはポストに続ける形で「お釣りが70円だったら、10円を2回募金しちゃうよね」という旨をコメント。こうした仕組みであれば、飲み物を買った流れで気軽に募金ができそうですね。

奈良県では「珍しくない光景」とのこと

出所:@freeliving_mite

島野さんに「募金ができる自動販売機」について聞くと、「奈良では有名だと思います」とのこと。続けて「これはよく考えてあって、思わず募金したくなると思いました。募金の金額も10円から500円や800円まで様々だったので、とても良いと思います」

「ジュースを買えば20円や30円は上がりますから、その小銭で募金できるのは、とてもリーズナブルで募金する良いきっかけになると思います」と話してくれました。

金額を選べるという点も、募金という行動の後押しになりそうです。自動販売機に導入された素晴らしいシステムには、Xユーザーからもたくさんの反応がありました。

「このシステムはさまざまな場所で有効だと思う」「募金箱に入れるという行動に抵抗を持つ人もいるらしい。これは大変うまいやり方ですね」「お釣りの小銭を入れやすい。全国的にあってもいい」

返信欄や引用ポストにはこうした賞賛の声が多く集まり、ポストは盛り上がっています。

奈良の自販機に「募金」も入っている。素晴らしいと思う。 pic.twitter.com/blE8d5lRwp

— 島野智之(動物分類学)Satoshi SHIMANO, Professor, Hosei Univ. (@freeliving_mite) February 1, 2024

日本における募金の実績は

ここからは「募金」に関連して、中央共同募金会の統計データをもとに令和4年度の募金実績を紹介します。

「令和4年度 募金総額(一般募金+歳末)の一人当たり・一世帯当たり平均寄付額」によると、日本全国での実績総額は168億275万9711円でした。

一人当たりの平均寄付額は133円で、一世帯当たりの平均寄付額を見ると281円という結果になっています。

奈良県に行った際に「自動販売機」を探してみては

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「募金ができる自動販売機」を紹介しました。

@freeliving_miteさんは取材の最後に「私もブータンで絶滅危惧種の鳥(25羽しか残っていないシロハラサギ)を保全する活動をしています。こういった自動販売機にある募金の制度は、自分の意思が反映されると思うので、非常に良い制度だと思います」と話してくれました。

奈良県に足を運んだ際には「募金ができる自動販売機」を探してみてはいかがでしょうか。

参考資料

  • @freeliving_mite
  • 赤い羽根共同募金 統計データ(募金編)

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