NY外為市場=ドル上昇、米労働市場堅調で早期利下げ観測後退

[ニューヨーク 8日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。週間新規失業保険申請件数が予想を超えて減少し、労働市場の力強さが改めて示されたことで、連邦準備理事会(FRB)が発している早期の利下げはないとのメッセージが確認された格好となった。

労働省が発表した今月3日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は9000件減の21万8000件と、予想以上に減少。このところの解雇増にもかかわらず、労働市場の基調的な力強さが改めて示された。

マッコーリー(ニューヨーク)のグローバル為替・金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は「ドルの支援要因になってきた米労働市場の堅調さが改めて確認された」と指摘。「米国でプラスのサプライズが続く一方で、米国以外ではプラスのサプライズが十分にないことが問題だ」とし、「ドル相場が下落するには、米国の経済指標の力強さがある程度弱まり、欧州と中国の指標がある程度改善することが必要になる。ただ、それがいつ起こるのか、予見するのは極めて難しい」と述べた。

市場では13日に発表される1月の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.14%高の104.16。新規失業保険申請件数発表後に一時104.43に上昇した。

ユーロ/ドルは一時の下げから反転し、0.02%高の1.0773ドル。

円は対ドルで約0.82%安の149.380円。規失業保険申請件数発表後に一時149.46円と、昨年11月27日以来の安値を付けた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.73%高の4万5396.44ドル。1月12日以来、初めて4万5000ドル台に乗せた。

ドル/円 NY終値 149.31/149.33

始値 149.16

高値 149.48

安値 149.10

ユーロ/ドル NY終値 1.0776/1.0780

始値 1.0761

高値 1.0782

安値 1.0742

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