米国株式市場=小幅続伸、S&P一時節目の5000突破 決算など材料視

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は小幅続伸。S&P総合500種は終盤に一時、節目の5000を突破し、前日に続き最高値を更新した。企業決算や雇用関連指標、米連邦準備理事会(FRB)当局者発言が材料視された。

小型株がアウトパフォームしたほか、半導体銘柄が好調で、アーム・ホールディングスが47.9%急伸。前日に示した第4・四半期(1─3月)業績見通しを好感した。

ウォルト・ディズニーも11.5%高。第1・四半期(10─12月)の利益が市場予想を上回ったほか、今年度に30億ドルの自社株買いをする計画や5割の増配なども発表した。

米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数9000件減の21万8000件と、予想以上に減少した。このところの解雇増にもかかわらず、労働市場の基調的な力強さが改めて示された。

トゥルイスト・アドバイザリー・サービシズのキース・ラーナー共同最高投資責任者はリスク選好が強まっているとし、半導体株が引き続きけん引役だと指摘。また、これまで大型株がアウトパフォームしてきたことから、投資家は他の機会を模索し、テクノロジー部門でも小型株にシフトしつつあると述べた。

小型株で構成するラッセル2000指数は1.5%高、フィラデルフィア半導体指数は人工知能(AI)関連の期待から1.6%上昇した。

S&P500の主要11セクターでは、原油高を背景にエネルギーが上げを主導した。

一方、ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)が新会長就任などを受けた前日の上昇から再び下げに転じ、リスク選好の重しとなった。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は最近の好調な経済指標について、季節調整の影響の可能性があるため慎重になるべきとし、FRBは金利変更前により多くのインフレデータを辛抱強く精査する必要があるという認識を改めて示した。

ペイパルは11.2%急落し、金融株を圧迫。今年度の調整後利益が前年からほぼ横ばいになるとの見通しを示した。

スピリット航空は3.3%高。昨年第4・四半期の赤字が予想より小幅にとどまり、今年第2・四半期からキャッシュフローがプラスになると見込んだ。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.4対1の比率で上回った。ナスダックでも1.6対1で値上がり銘柄が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 38726.33 +48.97 +0.13 38702.11 38755.68 38544.36

前営業日終値 38677.36

ナスダック総合 15793.72 +37.07 +0.24 15762.23 15813.27 15739.18

前営業日終値 15756.64

S&P総合500種 4997.91 +2.85 +0.06 4995.16 5000.40 4987.09

前営業日終値 4995.06

ダウ輸送株20種 16142.83 +66.71 +0.41

ダウ公共株15種 831.46 -6.01 -0.72

フィラデルフィア半導体 4478.01 +69.29 +1.57

VIX指数 12.79 -0.04 -0.31

S&P一般消費財 1436.11 +4.19 +0.29

S&P素材 522.74 -0.97 -0.18

S&P工業 988.70 +0.53 +0.05

S&P主要消費財 782.31 -0.28 -0.04

S&P金融 647.11 -3.21 -0.49

S&P不動産 240.58 +1.35 +0.56

S&Pエネルギー 645.90 +6.95 +1.09

S&Pヘルスケア 1678.92 -2.90 -0.17

S&P通信サービス 273.16 +1.06 +0.39

S&P情報技術 3686.90 +5.26 +0.14

S&P公益事業 304.44 -2.54 -0.83

NYSE出来高 9.94億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 37115 + 255 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 37095 + 235 大阪比

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