セクシー田中さん脚本家「初めて聞くこと」に古市憲寿「単行本読んでなかったのか」

古市憲寿

ドラマ「セクシー田中さん」の脚本家、相沢友子さんが2月8日に投稿した芦原妃名子さん死去のコメントに対して、社会学者の古市憲寿さんが「単行本も読んでなかったのかもと思うと、力が抜ける」と指摘した。

相沢友子インスタグラム(@aizawa_tomoko)から

相沢友子さんは原作者、芦原妃名子さんが「必ず漫画に忠実に」「原則変更しないでいただきたい」と求めたドラマ化の経緯について「私にとっては初めて聞くことばかり」と芦原さんの意向を知らなかったと説明した。

一方、ドラマの放送前に発売された「セクシー田中さん」第7巻冒頭に、芦原妃名子さんが「キャラやあらすじ等、原作から大きく逸れたと私が感じた箇所はしっかり修正させて頂いている」「物語終盤の原作にはまだないオリジナルの展開や、そこに向かう為の必要なアレンジについては、あらすじからセリフに至るまで全て私が書かせて頂いてます。恐らく8話以降に収録されるはず」などと2023年8月31日付でメッセージを残していた。

小学館第一コミック局編集者が出した芦原妃名子さん死去を受けた声明文1

古市さんは「疑問に思ったのは、2023年10月10日発売の最新刊を脚本家を含め、ドラマスタッフは読まなかったのかということ」「『初めて聞くことばかり』というのは、あんまりじゃないか」と疑問を投げかけた。

「脚本家の方を責めたいわけじゃなくて(OA直前の忙しい時期でしょうから)ドラマスタッフの誰かが共有することもできなかったのか」と脚本家以外のドラマスタッフも含めて、原作尊重を求め続けた芦原妃名子さんのメッセージが共有されていなかったことに重ねて疑義を呈した。

古市さんは続く投稿で「なんだかやるせないね。いかなるときも必ず原作通りに映像化すべきだとは言わないけれど(うまくいっている例はたくさんあるから)、単行本も読んでなかったのかもと思うと、力が抜ける」と書き込んだ。

脚本家の相沢友子さんは2023年12月、9、10話で脚本交代した経緯について「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しました」「今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした」とドラマ終盤の脚本を原作者の芦原さんが担ったことを「苦い経験」とつづり、「どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように」とつづっていた。

相沢さんは2月8日更新のインスタグラムでは過去の投稿をすべて削除し、「SNSで発信してしまったことについては、もっと慎重になるべきだったと深く後悔、反省しています」「もし私が本当のことを知っていたら、という思いがずっと頭から離れません。あまりにも悲しいです」「事実が分からない中、今私が言えるのはこれだけですが、今後このようなことが繰り返されないよう、切に願います」などとメッセージを載せた。

「このようなことが繰り返されないよう」相沢友子インスタグラム(@aizawa_tomoko)から

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