中国外交部、汚染水の排出管理に「大きな疑問符」 漏えい事故受け

中国外交部、汚染水の排出管理に「大きな疑問符」 漏えい事故受け

記者会見に臨む中国外交部の汪文斌報道官。(資料写真、北京=新華社配信)

 【新華社北京2月9日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は8日の記者会見で、福島第1原発の放射能汚染水浄化装置から放射性物質を含む水が漏えいした事故に関し、次のように答えた。

 われわれは関連報道に留意しており、中国は現在、評価を進めている。今回の事故は、東京電力内部の管理が混乱し無秩序であるなどの慢性的な問題が簡単には解決できないことを改めて明らかにした。日本は事故の情報を透明性のある方法で適時かつ全面的に公表し、責任を持って説明するべきである。日本の海洋放出計画は30年、あるいはそれ以上に及ぶ。日本が今後の排出管理で安全と信頼性を確保できるのか、福島の放射能汚染水浄化装置と海洋放出施設が長期的、安定的かつ有効に稼働できるのか、われわれには憂慮する理由があり、大きな疑問符を付ける必要がある。

 今回の事故で、長期的で有効な国際モニタリング(監視)の必要性と重要性が改めて浮き彫りになった。われわれは日本が厳粛かつ真剣な態度で国際社会の懸念に応え、責任ある方法で放射能汚染水を処理し、周辺隣国などの利害関係者が実質的に参加して、効果的で長期的な独立した国際モニタリング体制の構築に全面的に協力することで、海洋放出が取り返しのつかない結果を招くことを確実に防止するよう促す。

© 新華社