午前の日経平均、34年ぶり3万7000円乗せ ソフトバンクGが押し上げ

[東京 9日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は続伸し、34年ぶりに3万7000円の大台に乗せた。午前の終値は前営業日比166円63銭高の3万7029円91銭だった。好決算が好感されたソフトバンクグループが連日の大幅上昇となって指数を押し上げた。一巡後は、3連休を控えて上値追いは限られた。 日経平均は52円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、一時423円98銭高の3万7287円26銭に上昇した。前日に決算を発表したソフトバンクGが一時15%高と連日の大幅高になり、1銘柄で指数を約130円押し上げた。 市場では「1カ月もんだ後、レンジを上抜けており、売りにくくなっている。短期的な過熱警戒の売りを吸収しながら崩れておらず、強いといえる」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との見方が聞かれた。 日経平均が上昇していながら、プライム市場の値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を下回った。大型株の物色が目立ち、主力株を手掛ける傾向があるとされる海外勢による買いが意識された。 国内の連休を控え、買い一巡後はやや伸び悩んだ。「短期的に買われていたものは、いったん利益確定売りが強まっている」(外資系証券のアナリスト)という。トヨタ自動車の好決算を受けてこのところ堅調だった自動車株は、軟調な銘柄が目立った。 TOPIXは一時バブル後高値を更新したものの、0.02%安の2562.20ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆2627億3000万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属や小売、金属製品など16業種で、値下がりは海運や繊維、輸送用機器など17業種だった。 決算発表を控えている東京エレクトロンは昨年来高値を更新。リクルートHLDGは堅調だった。三菱商事は昨年来高値を更新した。一方、前日に決算を発表した日産自動車は大幅安。富士フイルムHLDG、ネクソンは軟調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが690銘柄(41%)、値下がりは913銘柄(55%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。

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